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子どもの代表的な感染症|症状の違い・治療・受診目安・家庭対応

Pediatrics / Common childhood infections

子どもの代表的な感染症
症状・治療と受診目安

熱、長引くせき、耳の痛み、皮膚症状から確認先を選び、病名より先に受診を急ぐ状態を見分けます。

最終更新 2026.09.04医学レビュー 2026.09.04
TRIAGE病名より緊急度
ROUTE主症状から解説を選ぶ
COURSE悪化・再悪化を記録
結論から

発熱・せき・耳痛・発疹は多くの感染症で重なります。まず呼吸、顔色、反応、水分と尿、強い痛みで緊急度を判断し、次に年齢、発症日、周囲の流行、予防接種歴から読むページを選びます。検査は結果で治療や感染対策が変わるときに行い、抗菌薬や抗ウイルス薬は病名と重症化リスクに応じて使います。

まず30秒で緊急度を確認

病名を当てる前に、呼吸・顔色・反応・水分・痛みの強さを確認します。

今すぐ救急受診・119番

呼吸が明らかに苦しい、唇が青紫、呼びかけへの反応が乏しい、けいれん、立てないほどぐったり、強い胸痛、急速に悪化する。

今日中に医療機関へ相談

生後3か月未満の発熱、安静時も呼吸が速い、繰り返す激しいせき、飲めない・尿が減る、強い耳痛、耳の後ろの腫れ、発熱を伴う急速な発疹の拡大、いったん改善後の再悪化。

自宅で観察しやすい

呼吸が楽で顔色と反応が普段に近く、水分と尿が保たれ、痛みを調整でき、症状が全体として改善方向にある。

安静時の呼吸
泣いていない時の速さ、胸のへこみ、呼吸音、顔色を見ます。
反応
目が合う、起こせる、年齢相応に話す・遊ぶかを普段と比べます。
再悪化
熱やせきが軽くなった後、再び悪化する経過は合併症の手掛かりです。

受診時に伝えるメモ:発症日、体温の経過、安静時の呼吸、飲水量と最後の尿、痛む場所、周囲の流行、予防接種歴、使用薬と時刻。緊急時は記録より受診を優先します。

01

病名より先に、全身状態と主症状を分ける

「感染症らしい」だけでは受診の急ぎ方は決まりません。低月齢、基礎疾患、呼吸、循環、水分、意識、痛みを組み合わせます。

発熱の高さだけで重症度は決まりません。眠れているかではなく起こしたときに反応するか、飲んだかではなく量と最後の尿、せきがあるかではなく安静時の呼吸を具体的に確認します。

小児科医が発熱、せき、耳の痛み、皮膚症状のある子どもを診察する医療イラスト
図1|主症状を分けても緊急度は全身状態から判断 図は観察と受診判断の要点を示すもので、家庭だけで診断するためのものではありません。
診察室から

日々の小児科診療では、保護者の「いつもと違う」を、目が合うか、抱くと落ち着くか、歩けるか、1回に飲めた量、最後の尿へ言い換えて確認します。家庭で見た変化を診察可能な情報へ変えることが、検査名より先に役立ちます。

02

いちばん困っている症状から読む

FEVER / WHOLE BODY急な発熱と全身症状

インフルエンザ、新型コロナ。呼吸、水分、基礎疾患を確認。

PROLONGED COUGH長引く・発作性のせき

マイコプラズマ肺炎、百日咳。乳児の無呼吸は緊急。

EAR PAIN耳の痛み・聞こえにくさ

急性中耳炎と滲出性中耳炎を分けて考える。

SKIN水疱・かさぶたが広がる

とびひ。目周囲、広範囲、発熱を伴う時は早めに相談。

03

代表的な6つの感染症を比較する

急な発熱・全身症状

インフルエンザ

見る
発熱、せき、全身状態
薬
年齢・リスク・経過で抗ウイルス薬
集団
出席停止期間を日数で確認
症状・治療・出席停止を見る
呼吸器症状・感染後の発熱

小児の新型コロナ

見る
呼吸、水分、基礎疾患
注意
回復後の持続発熱と多臓器症状
集団
発症日と軽快後の日数
小児COVID-19とMIS-Cを見る
学童の長引くせき

マイコプラズマ肺炎

見る
せきの経過、呼吸、胸痛
検査
流行と診察を含めて解釈
薬
耐性と年齢を考慮
検査・治療・再受診を見る
発作性のせき・乳児

百日咳

見る
連続するせき、嘔吐、無呼吸
治療
早期診断と適切な抗菌薬
予防
ワクチンと接触者対応
乳児の注意と予防を見る
耳痛・聞こえ

中耳炎

急性
痛み、発熱、鼓膜所見
滲出性
聞こえ、言葉、長期経過
治療
痛み・年齢・重症度で選ぶ
急性・滲出性の違いを見る
水疱・かさぶた

とびひ

見る
範囲、水疱、痛み、発熱
治療
範囲に応じ外用または内服
予防
洗浄、被覆、爪、タオル
治療と広げない方法を見る
04

検査と薬は「結果で何が変わるか」で選ぶ

検査には採取時期、検体、病原体量による限界があります。陰性だけで感染症を完全に否定せず、陽性でも症状と一致するかを医師が判断します。抗ウイルス薬、抗菌薬、外用薬は対象となる病気、年齢、重症度、発症からの時間、副作用を踏まえて選びます。

残った薬を自己判断で使わない家族の抗菌薬や以前の処方薬は、病原体・体重・必要量に合わないことがあります。診断と処方意図を確認し、指示された日数と方法で使います。
05

登園・登校は病名別基準と全身状態を確認する

学校保健安全法に基づく出席停止期間が定められた病気と、医師の診断・症状・施設運用で判断する病気があります。日数だけ満たしても、発熱、強いせき、食事がとれない状態では無理をさせません。インフルエンザ、百日咳、新型コロナは各ページで起算方法を確認してください。[1][2]

06

家庭では時間経過と再受診基準を共有する

呼吸

泣いていない時の呼吸数、胸のへこみ、顔色。

水分

1回量、回数、嘔吐、最後の尿。

痛み

耳・胸・皮膚など、場所と眠れるか。

感染対策

手洗い、換気、タオル共用回避、病変の被覆。

薬

名称、量、使用時刻、副作用。

再受診

悪化、再悪化、発熱持続、飲めない状態。

日々の小児科診療で確認していること初回診察では、帰宅後に見る項目を多くしすぎず、「呼吸」「飲水と尿」「反応」「この病気固有のサイン」の4つへ絞ります。夜間にどの変化があれば再受診するかを先に共有すると、体温の数字だけに判断が偏りにくくなります。
FAQ

よくある質問

症状だけで病名を見分けられますか?

完全には見分けられません。似た症状が多いため、流行、年齢、診察所見、必要に応じ検査を組み合わせます。家庭では病名より緊急サインを優先してください。

検査が陰性なら登園してよいですか?

陰性でも採取時期や検査法の影響があります。病名別の基準、発熱や全身状態、園・学校の運用を確認してください。

抗菌薬を予防的に飲めば悪化を防げますか?

ウイルス感染には効かず、不必要な使用は副作用と薬剤耐性につながります。細菌感染を診断した場合に、適切な薬を処方どおり使います。

受診時に何を持参するとよいですか?

予防接種歴、体温と症状の経過、飲水・尿、使用薬、お薬手帳を準備します。呼吸やせきは安全な範囲の短い動画が役立つことがあります。

REF

参考文献