産婦人科 / 月経不順・無月経

月経不順・無月経の
検査と治療

生理が不規則・来ないときに婦人科で行う問診、妊娠検査、採血、超音波検査を解説。全員に同じ検査を行うわけではない理由、治療の目的、内診への不安や費用の相談、再診で確認することを紹介します。

更新日 2026-09-30監修日 2026-09-30
POINT 1問診から必要な検査を選ぶ
POINT 2薬の目的と効果を分けて確認
POINT 3次の受診日と連絡目安を決める
結論から

月経不順・無月経の検査は、妊娠の可能性や月経の経過を聞き、必要な採血や超音波を選んで進めます。治療は原因への対応、骨や子宮内膜の保護、妊娠に向けた排卵への対応で異なります。検査の目的と限界、次の確認日を相談し、自分に必要な方針を決めましょう。[1][5][6]

01

初診で伝えることと受診の準備

月経不順や無月経では、最後の月経開始日、以前からの周期、妊娠の可能性、薬の使用、体重や生活の変化を確認します。初経の年齢、手術・治療歴、妊娠希望も方針に関わります。記録がなくても受診でき、わからないことは不明のままで構いません。[1]

予約時には「生理がいつから来ていないか」「腹痛や出血があるか」を短く伝えると、必要な受診時期を相談できます。3か月以上月経がない場合や15歳で初経がない場合は相談の目安です。薬やサプリメントは名前のわかるもの、お薬手帳、検査済みなら結果を持参しましょう。[2]

生理中の受診、内診への不安、同席者に聞かれたくない話などは、あらかじめ相談できます。検査に適した時期を指定される場合もありますが、自分で日程を決めつけず、症状を伝えたうえで医療機関に確認してください。

02

妊娠検査は時期と症状を合わせて判断

月経が来ないときは、妊娠の可能性を最初に確認します。市販検査薬を使った場合は、使用した日と結果を伝えてください。製品の説明書より早い時期の検査などでは、陰性でも妊娠を除外できません。状況によって再検査や医療機関での血液検査を検討します。[3][1]

陽性なら産婦人科に連絡して受診時期を相談します。妊娠の可能性がある腹痛・出血は当日中の相談が必要です。突然の激痛、失神、冷や汗や強いめまいがあれば119などの救急対応を考え、通常の予約や検査のやり直しを待たないでください。[4]

03

採血でわかることと限界

ホルモンの採血では、卵巣への指令に関わるFSH・LH、女性ホルモンのエストラジオール、甲状腺機能、プロラクチンなどを必要に応じて調べます。体毛やにきびなどの症状によって追加する項目もあり、全員がすべてを調べるとは限りません。[1]

ホルモン値は月経の時期や使っている薬などの影響を受けます。一度の数値だけで病気や将来の妊娠の可否が決まるわけではなく、再検査や別の確認が必要な場合があります。AMHも単独で原因を診断する検査ではありません。[1]

結果を説明してもらうときは、「この数値で何がわかるか」「まだわからないことは何か」を分けて聞いてみましょう。基準範囲から少し外れた項目を自分で重大な病気と結びつけたり、すべて範囲内だから症状を無視したりせず、経過と合わせて判断します。

診察室から

採血結果を説明するときは、数値の高い・低いだけで話を終えないようにしています。その結果が治療の選択にどう関わるか、次に何を確認するかを共有することが大切です。患者さんが帰宅してから迷わないよう、薬の目的と再診の目安も一緒に整理します。

04

超音波・内診などは相談しながら進める

超音波検査では子宮や卵巣、子宮内膜などの状態を確認します。経腟・経腹などの方法には見え方の違いがあるため、症状と必要な情報、本人の希望を踏まえて相談します。画像だけで月経不順の原因がすべてわかるわけではありません。[1]

内診が不安、痛みが心配、過去の経験から難しいときは、検査前に伝えてください。何を確認するためか、ほかにどんな方法があるか、その方法の限界は何かを説明してもらえます。検査中につらくなったときも、声をかけて構いません。

MRIや骨密度検査などは症状や検査結果から必要性を判断します。すべての無月経にMRIを行うわけではなく、低栄養や女性ホルモンの低下が続く場合には骨への評価を考えるなど、確認する対象を選びます。[1][5]

患者が持参したノートを医師と一緒に確認する説明用イラスト
記録と生活への影響を一緒に見ながら、診断や治療の方針を相談します。説明用の生成イラストで、実際の患者・医師・診療場面ではありません。
05

治療の目的を三つに分けて考える

原因への対応:栄養不足や運動負荷が関わる場合は、食事・負荷・休養の調整と必要な支援を進めます。甲状腺やプロラクチンなどに原因がある場合は、それに応じた治療を検討します。生活を整えるだけでよいか、薬などが必要かは原因によって異なります。[1][5]

骨や子宮内膜を守る対応:女性ホルモンが低い状態の管理と、PCOSなどで排卵が起こりにくい場合の内膜保護は目的が異なります。薬で出血を起こしたことだけを「原因が治った」と捉えず、何を守る治療か確認しましょう。[5][6]

妊娠に向けた対応:妊娠を希望し、月経不順や無月経がある場合は早めに評価を相談できます。排卵以外の要因も含めて確認し、必要に応じて専門的な治療につなげます。妊娠希望は途中で変えてよく、未定でも現在の体調への対応を進められます。[7]

出血が起きたことと排卵の回復は別

ホルモン薬の後の出血は、自然な排卵が戻ったことの証明ではありません。薬の目的、続け方、出血がない場合の連絡時期を聞きましょう。自己判断で中断・再開したり、他人の薬を使ったりしないでください。[1]

06

費用・通院と、次回までの確認事項

費用は診察内容、検査項目、治療目的や保険の扱いによって変わります。このページで一律の金額を示すことはできません。予約時や検査前に、予定する検査と費用の目安、結果説明に再診が必要かを医療機関へ確認してください。

学校や仕事を休みにくい、採血が苦手、薬を毎日使うことが難しいなど、続けるうえでの事情も相談できます。診察で希望を伝えることは治療への消極性ではなく、自分に合う方法を考えるための情報になります。

  • 今回わかったことと、まだ確認する必要があること
  • 薬の目的・使い方・困ったときの連絡先
  • 次の受診日と、月経が来ないままなら連絡する日
  • 予定外の出血・体調変化が出たときの対応

受診後の記録は、医師と決めた項目に絞って構いません。原因別の説明は月経が来ない場合の主な原因、PCOSが疑われる場合はPCOSと月経管理も参考にしてください。

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よくある質問

初診では必ず内診を受けますか?

必要な診察・検査は症状や経過によって変わります。不安がある場合は最初に伝え、目的と方法、ほかの方法でわかることや限界を説明してもらいながら相談してください。

ホルモン検査は生理中でなければ受けられませんか?

確認する項目と月経の状態によって適した時期が異なります。無月経では待たずに評価を始めることもあります。予約時に経過を伝え、医療機関から受診時期の案内を受けてください。

薬で出血が来たら治療は終わりですか?

薬による出血と自然な排卵の回復は別です。原因や治療目的によって継続・再評価が必要なので、自己判断で終わりにせず、次の確認日と薬の続け方を相談してください。

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参考文献