心室細動(VF)と突然死|119番・胸骨圧迫・AEDの使い方|循環器内科

突然倒れた人に119番通報をしながらAEDパッドを貼る周囲の人
循環器内科|頻脈性不整脈

心室細動(VF)と突然死:AEDと一次救命処置

反応がなく普段どおりの呼吸がなければ、原因を考える前に119番・胸骨圧迫・AEDです。

最終更新 2026.10.01監修日 2026.10.01
確認反応と普段どおりの呼吸
行動胸骨圧迫を中断しない
AED届き次第すぐ使う
結論から

心室細動(VF)は、心室が細かく震えて血液を送れない心停止です。目の前の人に反応がなく、普段どおりの呼吸がなければ、119番通報、胸骨圧迫、AEDを直ちに始め、AEDの音声案内に従ってください。

このページで分かること
  • 目の前で倒れたら何をする?
  • AEDは誰でも使える?
  • 救命後は何を調べる?
最初に知っておきたい言葉
心室細動(VF)
心室が細かく震え、全身へ血液を送れない心停止のリズムです。
胸骨圧迫
胸の中央を強く速く押し、救急隊到着まで血流を保つ処置です。
AED
心電図を自動解析し、必要な場合だけ電気ショックを指示する装置です。
一次救命処置
市民が行う119番通報、胸骨圧迫、AEDなどの救命処置です。
01

反応がなく普段どおりの呼吸がなければ、すぐ救命処置を始める

ためらわず行う3つ

119番通報、胸の中央への胸骨圧迫、AEDの手配です。周囲に人がいれば「あなたは119番」「あなたはAED」と具体的に頼みます。

  1. 安全と反応を確認

    周囲の危険を避け、肩をたたいて呼びかけます。

  2. 119番とAED

    通信指令員の助言をスピーカーで聞きます。

  3. 普段どおりの呼吸がなければ圧迫

    胸の中央を絶え間なく押します。

  4. AEDを装着

    音声案内に従い、解析・ショック時は体から離れます。

判断に迷う場合も、通信指令員の指示に従います。[2][3][4]

02

AEDは心電図を自動解析し、必要なときだけショックを指示する

AEDの電源を入れ、胸を露出してパッドの図どおりに貼ります。汗で濡れていれば拭き、貼付薬がある位置は手袋などで剥がして拭きます。ペースメーカー等のふくらみの真上は避けます。音声が「離れてください」と案内したら誰も触れていないことを確認します。

突然倒れた人に119番通報をしながらAEDパッドを貼る周囲の人
図|反応がなく普段どおりの呼吸がなければ119番・胸骨圧迫・AED AEDの音声案内に従い、救急隊へ引き継ぐまで救命処置を続けます。

ショック後も、またはショック不要と案内されても、普段どおりの呼吸が戻るか救急隊へ引き継ぐまで胸骨圧迫を再開します。AEDを探すために全員がその場を離れず、圧迫を続ける人を残します。[2][3][5]

03

VFでは心臓が血液を送り出せず、数分単位の対応が重要になる

VFでは心室の電気活動がばらばらになり、有効な拍動がなくなります。意識と普段どおりの呼吸がなくなり、治療が遅れるほど救命の可能性が低くなります。心停止直後のあえぐような呼吸は、正常な呼吸ではないことがあります。

心筋梗塞、心筋症、遺伝性不整脈、薬、電解質異常などが原因になります。救命中は原因を推測するより、質の高い胸骨圧迫と早い除細動を優先します。[1][4][6]

04

救命後は原因と脳・心臓の状態を調べ、集中治療を行う

自己心拍が戻った後は、酸素化、血圧、体温、心電図、神経学的状態を管理します。心筋梗塞が疑われれば緊急の冠動脈治療を検討し、心エコー、冠動脈検査、心臓MRI、採血、薬の確認を組み合わせます。

原因不明の場合は、遺伝性不整脈や家族歴を調べることがあります。若年の突然死、原因不明の失神、溺水や事故の前の意識消失を家族が把握していれば伝えます。[1][4][6]

05

再発予防は原因治療、薬、ICDなどを組み合わせる

心筋梗塞や心筋症の治療、原因薬・電解質の是正、必要に応じたカテーテルアブレーションを行います。回復後に再発リスクが高い場合、ICDを検討します。ICDは危険な不整脈を止める装置ですが、心筋梗塞や心不全そのものを治すわけではありません。

感染、誤作動、電池交換、ショックへの不安、運転・仕事への影響も含めて意思決定します。家族には再発時の119番、胸骨圧迫、AEDの場所を共有します。[1][6]

06

家族や職場はAEDの場所と通報手順を事前に確認する

診察室から

日々の循環器内科診療では、救命後の患者さんと家族に、原因や機器の説明だけでなく、再び倒れたときの119番、胸骨圧迫、AEDの場所を確認します。不安で生活を閉ざさないよう、運動・仕事・運転の再開条件も具体的に整理します。

自宅や職場のAED位置、夜間に使えるか、119番で伝える住所、家族の服薬とICD手帳の保管場所を共有します。救命講習は実技を含む公的な講習で繰り返し練習してください。

このページは実技講習の代わりではありません。地域の講習に参加し、胸骨圧迫とAEDの操作を実際に練習しておくと、緊急時に行動しやすくなります。

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よくある質問

呼吸があるか分からないときは?

反応がなく普段どおりの呼吸か迷う場合は119番の指示を受け、胸骨圧迫を始めます。

AEDで健康な人に誤ってショックしますか?

AEDが心電図を解析し、ショックが必要なリズムでのみ指示します。

胸骨圧迫でけがをさせるのが怖いです。

心停止では処置しない危険が大きいため、ためらわず開始し通信指令員の助言を受けます。

ICDが入っている人が倒れたらAEDは使えますか?

使えます。機器のふくらみの真上を避けてパッドを貼り、通常どおり音声案内に従います。

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参考文献