救急科 / 救急車と受診の判断

救急相談で伝えること|症状・発症時刻・持病を整理する確認メモ

チェックを最後まで埋めることが目的ではありません。危険に気づいたら、その時点で119番へ。相談するときに必要な情報を短く整理します。

最終更新 2026-10-16監修日 2026-10-16
最初の確認反応・呼吸・突然の異常
記入を中断危険に気づいたら119番
メモの目的相談先へ状態を伝える
結論から

最初に反応・呼吸と、突然の強い痛み、麻痺、大量出血を確認します。危険があればチェックを中断して119番へ。明らかな異常がなく迷うときは、年齢・現在地・症状・発症時刻を分かる範囲で整理し、地域の電話相談へ伝えてください。チェックの数が少なくても安全とは判定できません。[1][5]

01

危険な変化が一つでもあれば、記入より119番

確認メモの中止基準

反応がない、普段どおりの呼吸がない、急な強い胸痛、突然の麻痺・言葉の異常、大量出血などに気づいたら、記入をやめて119番へ連絡してください。

このチェックリストは、病名や重症度を自己診断するためのものではありません。「当てはまる項目が三つ以上なら救急車」のような点数判定は行いません。一つの症状でも緊急対応が必要なことがあり、一覧にない症状でも急速に悪化する場合は相談が必要です。[1]

本人が「大丈夫」と言っていても、会話が成り立たない、立てないほど急に悪化した、顔色が明らかに悪いなど、周囲が見た変化を伝えてください。病名を調べたり、血圧計や体温計を探したりして通報を遅らせないことが大切です。[1]

02

最初のメモ:反応・呼吸・今の症状

  • 反応:呼びかけにいつもどおり返事をするか、会話が通じるか。
  • 呼吸:普段どおりか、苦しくて話し続けられないか。
  • 急な変化:胸・頭・背中などの強い痛み、片側の力の入りにくさ、言葉の異常、大きな出血はないか。
  • 経過:いま症状が続いているか、短い時間で悪化していないか。

呼吸が普段どおりか分からなければ、無理に判断せずそのまま119番の指令員へ伝えます。反応がなく普段どおりの呼吸がない、または判断に迷うときは、指令員の指示に従って胸骨圧迫などを始め、周囲にAEDの手配を依頼します。救命処置の細かな手順をこのメモで覚えようとせず、通報先の指示を聞いてください。[5]

03

相談用メモ:年齢・場所・いつから・何が違う

本人:年齢___歳 今いる場所______

主な症状:________________

始まった時刻:__月__日__時ごろ/不明

最後に普段どおりだった時刻:______

今の状態と変化:____________

持病・薬・アレルギー:分かる範囲で____

電話している人と折り返し先:______

空欄があっても相談できます。本人が一人、電話している人が遠方、住所の詳細が分からないなどの事情も伝えます。とくに救急要請では場所が大切なので、分かる住所・建物名・部屋番号・目印から伝えてください。[4]

「数時間前から具合が悪い」だけでなく、「夕食後から急に」「朝起きたら症状があり、昨夜寝る前は普段どおり」など、分かる経過を伝えます。時刻が不明なときに無理に推定したり、記憶を合わせたりする必要はありません。[1]

本人の反応を確かめながら電話で相談する家族のイラスト
メモが空欄でも、本人の反応や呼吸に危険を感じたら連絡を優先してください。症状を聞きながら電話先で順に確認します。
04

数字だけでなく、できなくなったことを伝える

体温や血圧をすでに測っていれば、その値と測定時刻は参考になります。ただし、数値がそれほど高くないから安全とは限りません。苦しくて会話が続かない、普段できる動作が急にできない、顔色や反応が違う、といった様子も具体的に伝えます。[1]

子どもは、月齢・年齢、呼吸、顔色、呼びかけへの反応、飲水や哺乳、尿の様子を伝えます。高齢者は普段の会話や歩き方と比べてどう変わったかが大切です。持病のためにもともとできないことと、新しくできなくなったことは分けて伝えてください。[1][3]

持病の名前や薬がすぐ分からない場合は、お薬手帳や薬袋が手元にあれば利用します。全部を調べることより相談を先にし、医療者から尋ねられた内容を後で確認する方法でもかまいません。処方薬を自己判断で増減したり、別の人の薬を使ったりして様子を見ることは避けます。[1]

05

119番か電話相談かを、今の状態から選ぶ

明らかな緊急症状は119番です。それ以外で救急車や受診時期を迷うときは、今いる地域で利用できる#7119などへ相談します。子どもは#8000も利用できますが、受付時間・対象年齢・実施地域は公式案内で確認します。[1][2][3]

メモを読み上げるときは、まず「何が起きて困っているか」を伝え、相談員や指令員の質問に答えてください。用意した順番に全部読む必要はありません。情報が不確かなら「家族から聞いた」「直接は見ていない」と添えると、確認が必要な点を共有できます。[2][4]

迷っている間に症状が変わったら、連絡先も変わることがあります。相談窓口が混み合っているとき、検索中、移動手段を探しているときにも本人の状態を見直してください。危険な症状が出たら、元の予定にこだわらず119番へ切り替えます。[1]

06

助言を受けた後のメモ:いつ・どこへ・何が変わったら

  • 受診する場合:いつまでに、どの診療科・医療機関へ行くか。受入れ確認の連絡先。
  • 移動する場合:誰が付き添うか、本人が運転せず移動できるか。
  • 自宅で見る場合:何に注意し、どの変化でどこへ連絡するか。
  • 再相談する場合:前回相談した時刻、助言、その後の変化。

相談が終わった時点でメモの日付・時刻を残します。別の家族が見守りを引き継ぐ場合は、症状だけでなく受けた助言と再連絡の条件を共有します。本人が一人になってしまう、電話に出られないなどの不安がある場合も、相談先へ伝えてください。[2]

119番へ通報した後は、このメモの完成を優先せず、指令員の指示と本人の見守りを続けます。持ち物や玄関の準備は、可能なら別の人に任せます。症状が一時的に軽くなっても、独自に救急要請を取り消す前にその経過を通報先へ伝えてください。[1][4]

07

よくある質問

チェックが少なければ自宅で様子を見てよいですか?

項目の数では判断できません。突然の麻痺など、一つでも緊急対応が必要な症状があります。迷う場合は症状と経過を電話相談へ伝え、危険な変化があれば119番へ連絡してください。

本人が答えられず、時刻や薬が分からない場合は?

分からないままで連絡できます。反応が悪いなど危険な状態なら119番です。分かる現在地と今の様子を先に伝え、薬や発症時刻が不明であることもそのまま伝えてください。

いったん症状が消えた場合も記録した方がよいですか?

いつ、どの症状が、どのくらい続いたかを伝えてください。突然の麻痺や言葉の異常などは消えても緊急の評価が必要になることがあります。改善したことだけを理由に、勧められた受診をやめないでください。

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参考文献

本記事は一般的な医療情報を目的とし、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状や対応は医師・救急隊・通信指令員の指示に従ってください。執筆:Xmedia編集部。