【症例解説】PRP+ダーマペンで肌質が劇的に改善した事例|医師が解説

【症例解説】PRP+ダーマペンで肌質が劇的に改善した事例
【症例解説】PRP+ダーマペンで肌質改善|医師が解説
最終更新日: 2026-06-25
📋 この記事のポイント
  • ✓ PRPとダーマペンは、肌の再生能力を高め、ニキビ跡や毛穴、小じわの改善に期待できる治療法です。
  • ✓ 自身の血液から抽出したPRPを使用するため、アレルギー反応のリスクが低いという特徴があります。
  • ✓ 治療効果には個人差があり、複数回の施術と適切なアフターケアが重要となります。
※ 本記事は医療に関する情報提供を目的としています。個別の症状については、かかりつけの医療機関にご相談ください。

PRP(多血小板血漿)療法とダーマペンを組み合わせた治療は、肌の再生能力を最大限に引き出し、ニキビ跡、毛穴の開き、小じわといった様々な肌トラブルの改善に期待できる治療法として注目されています。自身の血液から抽出した成分を使用するため、アレルギー反応のリスクが低いというメリットもあります。この治療法がどのようなメカニズムで肌に作用し、どのような症例で効果を発揮するのか、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。

PRP療法とは?その効果とメカニズム

PRP療法による肌再生のメカニズムと効果を解説する図解
PRP療法の作用機序と効果

PRP療法は、患者さん自身の血液から抽出した多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma)を患部に注入することで、組織の再生を促す治療法です。血小板には、様々な成長因子が豊富に含まれており、これらが細胞の増殖やコラーゲン生成を促進します。

PRP(多血小板血漿)
患者さん自身の血液から遠心分離によって血小板を濃縮して得られる血漿成分です。血小板には、組織修復や細胞成長を促す多様な成長因子が豊富に含まれています。

PRPに含まれる主な成長因子には、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子β(TGF-β)などがあり、これらが皮膚の真皮層にある線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生を促します[1]。これにより、肌のハリや弾力が向上し、小じわの改善、ニキビ跡の凹凸の平坦化、毛穴の引き締めといった効果が期待できます。

実臨床では、年齢を重ねるにつれて肌のハリが失われ、「肌のたるみや小じわが気になる」と相談される方が少なくありません。PRP療法は、自身の細胞を活性化させるため、より自然な形で肌の若返りを図りたいと考える患者さんにとって魅力的な選択肢の一つです。

ダーマペンとは?PRPとの相乗効果

ダーマペンは、微細な針で皮膚に一時的に小さな穴を開けることで、肌の自然治癒力を引き出し、コラーゲン生成を促進する治療法です。この微細な傷が治癒する過程で、新しいコラーゲンやエラスチンが生成され、肌の再生が促されます。

ダーマペンの作用メカニズム

ダーマペンによる微細な穴は、肌の表面に目に見えないほどの傷を作り出します。この傷が治癒する過程で、肌は自己修復能力を高め、線維芽細胞が活性化され、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力やハリを保つ成分の生成を促します。これにより、ニキビ跡の凹凸、毛穴の開き、小じわ、肌のくすみといった様々な肌トラブルの改善が期待できます。

PRPとダーマペンの組み合わせがもたらす効果とは?

PRPとダーマペンを組み合わせることで、それぞれの治療法の効果を相乗的に高めることが可能です。ダーマペンで開けた微細な穴からPRPを導入することで、PRPに含まれる豊富な成長因子が肌の深層部まで効率的に浸透し、線維芽細胞の活性化を強力に促進します[2]。これにより、単独で治療を行うよりも、より迅速かつ効果的に肌の再生を促し、肌質改善を期待できます。

日常診療では、「ダーマペンだけでは物足りなかった」「もっと早く効果を実感したい」という患者さんの声を聞くことがよくあります。PRPを併用することで、治療効果の底上げが期待できるため、より満足度の高い結果につながるケースを多く経験しています。

【症例解説】PRP+ダーマペンで劇的に肌質改善した30代女性のケース

PRPとダーマペン施術で肌質が劇的に改善した30代女性のビフォーアフター
PRPダーマペン肌質改善症例

ここでは、実際にPRPとダーマペンを併用し、肌質が劇的に改善した30代女性の症例をご紹介します。この患者さんは、長年のニキビに悩まされ、顔全体に広がるクレーター状のニキビ跡と毛穴の開き、そして肌のくすみを訴えて来院されました。

患者さんの背景と主訴

  • 年齢:30代前半
  • 主訴:顔全体のクレーター状ニキビ跡、毛穴の開き、肌のくすみ
  • 既往歴:思春期からの慢性的なニキビ
  • 治療歴:ピーリング、レーザー治療などを試したが、十分な効果を実感できず

初診時の診察では、頬を中心に深いクレーター状のニキビ跡が多数認められ、肌全体に弾力不足と乾燥が見られました。患者さんからは「化粧で隠しきれないのが悩み」「自信を持って人と会えない」といった切実な声が聞かれました。

治療計画と経過

患者さんの肌状態と希望を考慮し、PRPとダーマペンを組み合わせた治療を提案しました。治療は1ヶ月間隔で計3回実施する計画としました。

  1. 1回目施術後:施術直後は赤みと腫れが見られましたが、数日で落ち着きました。1週間後には肌のトーンアップと、わずかなハリ感の変化を実感されました。
  2. 2回目施術後:ニキビ跡の凹凸がわずかに浅くなり、毛穴の引き締まりも感じられるようになりました。患者さんからは「肌が柔らかくなった気がする」との感想がありました。
  3. 3回目施術後:顕著な改善が見られました。クレーター状のニキビ跡はかなり平坦化し、毛穴も目立たなくなりました。肌全体に透明感とハリが戻り、乾燥も改善されました。

筆者の臨床経験では、治療開始2〜3ヶ月ほどで改善を実感される方が多いですが、この患者さんのように、特にニキビ跡が深いケースでは、複数回の施術を重ねることで着実に効果が現れる傾向にあります。

治療結果と患者さんの声

3回の治療を終えた時点で、患者さんの肌は劇的に改善しました。長年の悩みであったニキビ跡は目立たなくなり、毛穴も引き締まり、肌全体に明るさと弾力が戻りました。患者さんからは「鏡を見るのが楽しくなった」「化粧のノリが全然違う」と大変喜んでいただけました。また、「肌が綺麗になったことで、自信が持てるようになった」という言葉は、私たち医療従事者にとって何よりの喜びです。

PRP+ダーマペン治療のメリットとデメリット

PRPとダーマペンを組み合わせた治療には、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討する際には、これらを十分に理解しておくことが重要です。

メリット

  • 高い肌再生効果:PRPの成長因子とダーマペンの物理的刺激が相乗的に働き、強力な肌再生を促します。
  • アレルギーリスクの低さ:自身の血液を使用するため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクが極めて低いとされています。
  • 幅広い肌悩みに対応:ニキビ跡、毛穴の開き、小じわ、肌のハリ・弾力低下、くすみなど、多様な肌トラブルに効果が期待できます。
  • 自然な仕上がり:自身の細胞を活性化させるため、より自然な形で肌の改善が期待できます。

デメリットと注意点

  • ダウンタイム:施術後には赤み、腫れ、内出血などが数日〜1週間程度続くことがあります。
  • 複数回の施術が必要:1回で劇的な効果が得られることは稀で、多くの場合、複数回の施術が必要となります。
  • 費用:保険適用外の自由診療となるため、費用が高額になる傾向があります。
  • 感染症のリスク:ダーマペンで微細な傷をつけるため、稀に細菌感染のリスクがあります。清潔な環境での施術と適切なアフターケアが不可欠です。
⚠️ 注意点

PRP+ダーマペン治療は、個人の肌質や症状によって効果の出方やダウンタイムの程度が異なります。治療を受ける前に、医師と十分に相談し、リスクや期待できる効果について理解を深めることが重要です。

臨床現場では、施術後のダウンタイムについて「どれくらい赤みが続きますか?」「仕事に影響が出ますか?」と質問される患者さんも多いです。施術の深さや個人の回復力によって差がありますが、通常は数日〜1週間程度で落ち着くことを説明し、適切なスキンケアや紫外線対策の重要性をお伝えしています。

治療を受ける前に知っておくべきこと

PRPダーマペン治療を受ける前の注意点と準備事項をまとめたチェックリスト
PRPダーマペン治療前確認事項

PRPとダーマペンを組み合わせた治療は、非常に効果的な肌再生治療ですが、安全かつ効果的に治療を受けるためには、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。

クリニック選びのポイントとは?

PRPとダーマペン治療は、医療行為であるため、信頼できる医療機関で受けることが不可欠です。以下の点に注目してクリニックを選びましょう。

  • 医師の経験と専門性:皮膚科医や形成外科医など、肌の構造や治療に詳しい医師が在籍しているか。PRP療法やダーマペンの施術経験が豊富であるか。
  • 衛生管理体制:自身の血液を扱うため、採血からPRP抽出、施術に至るまで、徹底した衛生管理が行われているか。
  • カウンセリングの質:患者さんの肌の状態や悩みを丁寧に聞き取り、治療内容、リスク、費用、ダウンタイムについて詳しく説明してくれるか。
  • アフターケアの充実度:施術後の経過観察や、万が一のトラブル発生時の対応体制が整っているか。

診察の場では、「他のクリニックではもっと安かったのですが、何が違うのですか?」と質問される患者さんもいらっしゃいます。治療費用だけでなく、上記のようなクリニックの質や安全性を総合的に評価することが、後悔のない選択につながります。

治療後のアフターケアの重要性

PRP+ダーマペン治療の効果を最大限に引き出し、合併症を防ぐためには、施術後の適切なアフターケアが非常に重要です。

  • 保湿:施術後の肌は非常に乾燥しやすいため、高保湿のスキンケア製品でしっかりと保湿を行うことが大切です。
  • 紫外線対策:施術後の肌はデリケートで紫外線の影響を受けやすいため、日焼け止めや帽子、日傘などで徹底した紫外線対策が必要です。
  • 刺激を避ける:洗顔やスキンケアの際は、肌をこすらないように優しく行いましょう。ピーリングやスクラブ、レチノール配合製品などの刺激の強い化粧品は、医師の指示があるまで使用を控えてください。
  • 飲酒・喫煙:血行を促進する飲酒や、肌の回復を妨げる喫煙は、ダウンタイムを長引かせたり、効果を低下させたりする可能性があるため、控えることが望ましいです。

実際の診療では、施術後のフォローアップで「赤みがまだ引かない」「化粧品は何を使えば良いですか?」といった相談を受けることがあります。患者さんの回復状況に合わせて、適切なスキンケア指導や必要に応じた処方を行うことで、安心して治療を継続できるようサポートしています。

PRP+ダーマペン治療の費用と施術回数の目安

PRP+ダーマペン治療は自由診療となるため、費用はクリニックによって大きく異なります。また、効果を実感するためには複数回の施術が必要となることが一般的です。

一般的な費用相場

PRP+ダーマペン治療の費用は、顔全体の場合、1回あたり5万円〜15万円程度が目安となることが多いです。PRPの抽出方法や使用量、ダーマペンの種類、麻酔の有無などによって変動します。複数回コースを設定しているクリニックもあり、その場合は1回あたりの費用が割安になることもあります。

項目PRP単独療法PRP+ダーマペン
主な目的肌のハリ・弾力、小じわ改善ニキビ跡、毛穴、肌質全般改善
費用相場(1回)3万円〜10万円5万円〜15万円
ダウンタイム軽度(内出血など)中程度(赤み、腫れ、内出血)
効果の現れ方比較的緩やかより迅速かつ強力

効果的な施術回数と持続期間

PRP+ダーマペン治療は、1回でも効果を実感できることはありますが、一般的には3〜5回程度の施術を1ヶ月間隔で行うことで、より高い効果と持続性を期待できます。治療効果の持続期間は個人差がありますが、半年〜1年程度と言われています。効果を維持するためには、定期的なメンテナンス治療を検討することも有効です。

臨床経験上、治療効果には個人差が大きいと感じています。特に、ニキビ跡の深さや肌の老化の程度によって、必要な施術回数や効果の現れ方が異なるため、初診時のカウンセリングで患者さんの肌状態を詳しく評価し、個別に治療計画を立てるようにしています。

まとめ

PRPとダーマペンを組み合わせた治療は、自身の血液から抽出した成長因子と肌の自然治癒力を活用することで、ニキビ跡、毛穴の開き、小じわ、肌のくすみといった様々な肌トラブルに対し、高い改善効果が期待できる治療法です。特に、従来の治療で満足できなかった方や、より自然な肌の再生を望む方に適しています。

ただし、治療にはダウンタイムがあり、複数回の施術と適切なアフターケアが不可欠です。信頼できる医療機関で医師と十分に相談し、ご自身の肌の状態や目標に合った治療計画を立てることが、安全かつ効果的に肌質改善を目指す上で最も重要となります。

よくある質問(FAQ)

PRP+ダーマペン治療はどのような肌悩みに効果的ですか?
ニキビ跡の凹凸(クレーター)、開いた毛穴、小じわ、肌のハリ・弾力低下、肌のくすみ、肌質改善など、幅広い肌トラブルに効果が期待できます。PRPの成長因子が肌の再生を促し、ダーマペンが有効成分の浸透とコラーゲン生成を促進するため、複合的な肌悩みに対応可能です。
治療後のダウンタイムはどれくらいですか?
施術直後から数日間は、赤み、腫れ、ヒリヒリ感が生じることが一般的です。内出血が出た場合は1週間程度で吸収されます。個人差や施術の深さにもよりますが、通常は数日〜1週間程度で落ち着くことが多いです。メイクは施術翌日から可能な場合もありますが、医師の指示に従ってください。
何回くらいの施術が必要ですか?
肌の状態や目標とする効果によって異なりますが、一般的には3〜5回程度の施術を1ヶ月間隔で行うことで、より高い効果と持続性を期待できます。医師とのカウンセリングで、ご自身の肌に最適な治療計画を相談することが重要です。
PRP+ダーマペン治療に副作用はありますか?
主な副作用として、施術後の赤み、腫れ、内出血、ヒリヒリ感などがあります。これらは一時的なもので、通常数日〜1週間程度で治まります。稀に、感染症や色素沈着のリスクも考えられますが、適切な衛生管理とアフターケアによりリスクを最小限に抑えることができます。自身の血液を使用するため、アレルギー反応のリスクは非常に低いとされています。
この記事の監修
👨‍⚕️
丸岩裕磨
美容皮膚科医