日本語が話せないときの119番通報|外国語対応と周囲の助け方
日本語が十分に話せなくても、緊急の通報をためらわないでください。そばの人も手助けできます。
日本語で説明しにくくても、救急車が必要なときは119番へ電話し、救急であること、今いる場所、使える言語を伝えます。地域によって電話通訳を交えた三者通話が利用できます。近くに日本語を話す人がいれば通報を頼めますが、通訳者や翻訳アプリを探すために通報を遅らせないでください。[1][2]
日本語に自信がなくても、まず119番で救急と場所を伝える
日本国内で救急車を呼ぶ番号は119番です。「救急です」と伝え、救急車が必要な住所を市区町村名から知らせます。日本語が難しい場合も、分かる言葉で話し始めてください。文章を完全に訳し終えてからかける必要はありません。[1]
近くに日本語を話す家族、職場の人、店員などがいれば、119番通報を依頼できます。そばに頼める人がいない場合は、遠くの知人からの返事や通訳者の到着を待たず、119番へつなぎます。周囲の人は、安全な場所で本人のそばにいながら通報を手伝ってください。[3]
反応がない、呼吸が普段と違う、突然倒れたといった状況なら、その事実を最初に伝えます。病名や正しい医学用語を知る必要はありません。担当者の質問に答え、応急手当の指示があれば、聞き取れなかった部分をもう一度確認してください。[1]
電話通訳を交えた三者通話では、接続の案内に従う
119番を受ける消防の担当者、通報者、電話通訳者の3人で会話をする仕組みがあります。消防庁は、主要な言語で24時間365日対応する三者間同時通訳の導入を進めています。ただし、全国のどの消防本部でも同じ言語が使えるという意味ではありません。[2]
通報時は、希望する言語の名前を伝えます。日本語で「英語」「中国語」などと言いにくければ、使える言語で短く伝えて構いません。通訳をつなぐ案内があったときは、そのまま待ってください。横浜市も、接続に少し時間がかかる場合があるため電話を切らないよう案内しています。[3]
通訳が入ったら、一度に多くの事情を話し続けるより、質問ごとに短く区切ります。答えが分からない場合は、分からないと伝えてください。通訳を待つ間に本人の反応や呼吸が変わったら、待ち続けず担当者へ知らせます。通話を自分の判断で切って、別の翻訳手段へ移ることは避けてください。[1][3]

場所が分からないときは、建物・店・交差点の名前を伝える
救急車に来てほしい場所は、自宅の登録住所とは限りません。今いる市区町村、住所、建物名、階、部屋番号を分かる範囲で答えます。住所が分からなければ、大きな建物や交差点などの目印を伝えてください。外出先では、店員や施設の人に現在地の説明を頼む方法もあります。[1][3]
宿泊先の案内や住所のメモが手元にあれば、その情報を利用できます。ただし、予約画面を探し続けて通報を後回しにする必要はありません。「ホテルの部屋」「駅の改札付近」のように今分かることを伝え、担当者の確認に沿って場所を絞ります。安全を損なう場所まで看板を見に行かないでください。
本人の言語を分かる人がいなくても、住所や目印は日本語を話す周囲の人が補えます。本人が指し示す場所と、通報者がいる場所が異なる場合は、救急車が必要なのはどちらかを明確にしてください。通報後にも連絡できる電話番号を伝え、折り返しの確認に対応します。[1]
家族や周囲の人は、見た事実と本人の訴えを分けて伝える
通報を手伝う人は、「日本語での会話が難しく、使う言語は〇〇語です」と伝えます。そのうえで、自分が見た呼吸・反応や倒れた時刻、本人から聞き取れた症状を、区別して説明してください。本人の代わりに病名を推測して決める必要はありません。分からない部分は通訳を通じて確認できます。[1][2]
- 見たこと:急に倒れた、呼びかけに反応しない、息が苦しそうなど。
- 本人が伝えたこと:胸が痛い、何時ごろからおかしいなど。
- 説明を助ける情報:使える言語、現在地、年齢、分かる範囲の薬や持病。
複数人いれば、通報をする人と本人に付き添う人を分けます。一人で対応している場合は、可能ならスピーカーで指示を聞き、本人の観察と必要な手当を優先します。外国語の医療資料を完成させたり、すべての薬を翻訳したりしてから通報する必要はありません。[5]
使える言語は地域で異なるため、普段のうちに確認する
電話通訳の対応言語は、住む場所や旅行先を管轄する消防本部の公式案内で確認します。例えば、横浜市は英語・中国語・韓国語など6言語、松江市は24言語での電話通訳を案内しています。この違いは地域の例であり、同じ対応を全国で利用できるという意味ではありません。[3][4]
平常時には、自宅・勤務先・宿泊先の住所を日本語でも保存し、名前、連絡先、使う言語を家族や身近な人と共有しておくと説明を助けます。横浜市は、近くの日本語を話す人に119番通報を頼むための通報依頼カードも公開しています。カードを使う場合は、必要なときにすぐ示せるよう事前に用意します。[3]
住所のメモやカードがなくても、緊急の通報をためらう必要はありません。今まさに具合が悪いときに、カードを印刷したり、対応言語の一覧を調べたりして待たないでください。まず119番へ電話するか、そばの人に依頼し、今使える方法で場所と状態を伝えます。
通報した後も、言葉の準備より本人の変化への対応を優先する
電話の質問が続いていても、緊急性が高い場合は、聞き取りの途中で救急車が出動します。質問に答え終わるまで出動しないとは限りません。通訳を介する場合も、分かることから順に答え、状態の変化があれば追加してください。[1]
救急隊が来たら、使える言語に加えて、具合が悪くなった状況、到着までの変化、行った手当を引き継ぎます。持病や薬の情報が分かれば補ってください。資料が手元にあれば見せられますが、探し物や翻訳のために観察や応急手当を止めないことが大切です。[1]
消防庁の案内では、現場でも電話通訳を利用する方法が示されています。実際の対応方法は消防本部や状況によるため、救急隊に使う言語と伝えたいことを知らせ、案内に従ってください。本人が聞き取りにくい、文字での説明が必要といった事情があれば、それも一緒に伝えます。[2]
よくある質問
日本語を話せる家族が遠くにいる場合、先に家族へ電話しますか?
緊急時は家族との連絡を先に挟まず、119番へ電話してください。そばにいる人には通報を頼めますが、遠くの家族からの返事を待つ必要はありません。家族への連絡は、通報と必要な応急手当を妨げない範囲で行います。
希望する言語で通訳ができるか、119番へ試しに電話してよいですか?
119番は緊急通報のための番号です。平常時の対応言語や利用方法の確認は、管轄消防本部の公式サイトや、案内されている問い合わせ窓口を使ってください。今まさに救急車が必要な場合は、確認を待たず119番です。
本人は日本語が話せますが、強い痛みで説明できません。どう手伝いますか?
周囲の人が、救急であること、今いる場所、見た症状を代わって伝えてください。本人が話せない理由を言語の問題と決めつけず、呼びかけへの反応や呼吸、いつから説明できなくなったかも担当者へ知らせます。
参考文献
本記事は一般的な医療情報を目的とし、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状や対応は医師・救急隊・通信指令員の指示に従ってください。執筆:Xmedia編集部。
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