聞こえない・話せないときの119番通報|NET119と事前の備え
音声通話が難しい人は、普段から使える通報方法を確認します。緊急時は新たな登録を待たず助けを求めてください。
音声による119番通報が難しい聴覚・言語機能の障害などがある人は、事前登録したNET119で、位置情報と文字による通報ができます。利用条件や申請方法は管轄消防本部へ確認します。今すぐ救急車が必要で未登録・接続できない場合は、登録を始めて待たず、近くの人に119番通報を頼んでください。[1][2]
今すぐ助けが必要で使える手段がなければ、近くの人に119番を頼む
救急車が必要なのに、通報用の登録が済んでいない、端末が使えない、返答が確認できない場合は、近くの人に119番通報を依頼してください。スマートフォンや紙に「救急車を呼んでください。119番です」と示す方法があります。通信・通話障害時も、消防庁は近隣の人や店に通報を頼む方法などを案内しています。[6]
急に言葉が出なくなった、反応がなくなった、普段どおりに呼吸していないといった場合は、周囲の人がその変化を119番へ伝えます。反応がなく普段どおりの呼吸がない・分からない場合は、直ちに胸骨圧迫を始め、担当者の指示に従ってください。新しいサービスへの登録や、説明用の資料作りを待つ場面ではありません。[7][8]
支援する人は、本人が音声を聞き取れない、発話が難しいといった事情も伝えます。本人にスマートフォンやメモを示してもらえる場合は、その情報を補います。通報を頼めた後も本人のそばで状態の変化に注意し、必要な手当を優先してください。
NET119は、事前登録した専用画面で文字のやりとりをする仕組み
NET119緊急通報システムは、音声による119番通報が難しい聴覚・言語機能障害者のための仕組みです。スマートフォンなどで通報用のWebサイトにアクセスし、「救急」か「火事」かと、今いる場所を送ります。その後、消防本部と文字のチャットで詳しい状況を伝えます。[1]
利用には事前登録が必要です。登録を申し込む窓口や利用条件は、お住まいの地域を管轄する消防本部へ確認してください。障害者手帳の有無、居住地・通勤通学先、使える端末の条件を、ほかの自治体の説明だけで決めないようにします。北九州市では手帳の有無を問わず、在住または通勤・通学する人などを対象にしていますが、これは地域の案内例です。[1][2]
日本語に不慣れという理由だけで使う外国語通訳の仕組みとは、利用対象と手順が異なります。自分が登録の対象になるか、音声以外のどの方法が使いやすいかを、消防本部へ相談します。緊急時に初めて申し込んですぐ使えると考えず、普段のうちに備えます。[1]

登録後は、位置情報・端末変更・練習の方法を確認する
登録が完了したら、案内された通報用画面をすぐ開けるようにし、位置情報やメール受信の設定、対応する端末・ブラウザーを確認します。端末の設定方法や必要な手続きは、登録先の案内に従ってください。操作の練習は、消防本部が案内する練習用の機能や手順で行い、練習のために実際の緊急通報を送らないようにします。[2]
- どこから開くか:通報用画面を保存し、見つけられるか。
- 場所を送れるか:位置情報の設定と、現在地を確認する方法。
- 変更したとき:機種変更、住所や連絡先の変更に必要な届け出。
- 使えないとき:近くの人への依頼など、別の連絡方法。
北九州市は、機種や登録情報の変更時には変更申請が必要で、手続きをしないと通報できないことがあると注意しています。通信事業者などの障害でシステムが停止する可能性もあります。画面が残っていることだけで安心せず、端末を替えたときなどに登録先の最新案内を確かめてください。[2]
通報では今いる場所を確かめ、チャットの質問に短く答える
登録済みの人は、専用画面を開き、救急であることと位置情報を送って、消防本部からの質問に文字で答えます。位置情報が示す場所を確かめ、建物名、階、部屋番号、近くの目印などを分かる範囲で補ってください。自宅以外なら、救急車に来てほしいのは現在地であることを確認します。[1][7]
症状は、呼びかけに反応するか、普段どおりに呼吸しているか、何がいつ始まったかを短く伝えます。入力中に状態が変わったら、その変化を追加してください。薬の情報やすべての病歴をまとめ終えるまで、最初の通報を待たないことが大切です。[7]
外出先での受信・転送の方法は、消防本部のシステムや地域により異なります。例えば北九州市は、他地域からの通報内容を管轄消防へ電話・FAXなどで転送する場合があると案内しています。全国どこでも同じ方法で最寄りに直接つながるとは決めず、旅行前などに登録先へ確認してください。緊急時に通信できなければ、周囲の人へ通報を頼みます。[2][6]
電話リレーサービスと映像119は、NET119と利用手順が異なる
電話リレーサービスは、聴覚や発話に困難がある利用者の手話・文字と、相手の音声を通訳オペレータが取り次ぐサービスです。登録済みの利用者は、専用アプリなどの緊急通報から119番へ連絡できます。NET119の登録と共通ではないため、普段から使うサービスの登録・ログイン・緊急通報の手順を確認してください。[3]
一方、「映像119」「Live119」などは、消防が映像を使って状況や手当を確認する仕組みです。横浜市の例では、119番通報を受けた後、担当者が同意を得てSMSでURLを送り、接続すると映像の送受信ができます。音声で119番をかけられない人が、最初の連絡を始めるためのNET119とは手順が異なります。名称だけで同じものと判断しないでください。[4]
映像の案内を受けた場合も、撮影のために危険な場所へ近づかず、本人への手当を優先します。NET119、電話リレー、映像のどれが使えるかを緊急時に一から調べるより、平常時に自分の端末と状況に合う方法を確認しておくことが大切です。
119宛てのSMSや一般の問い合わせメールで通報しようとしない
NET119は登録した専用画面から使う仕組みであり、携帯電話のメッセージアプリで宛先を「119」にしてSMSを送る通報方法ではありません。映像119の案内でSMSが使われる場合も、消防からURLが届く手順です。SMSで文字を送っただけで救急車を呼べたと思い込まず、専用の通報手順や周囲の人への依頼を使ってください。[1][4]
地域によってはメール119やFAX119もありますが、対象者、登録、使える範囲、宛先はそれぞれ異なります。例えば尾張旭市のメール119は事前登録したメールアドレスを使う制度で、SMSは利用できないと明記しています。自治体の一般問い合わせメールや、別地域の通報先へ送る代わりにはできません。[5]
送信した後の返答が確認できない、画面が動かないなどの場合は、受理されたと決めて待ち続けないでください。登録先から案内された方法を使い、近くの人に119番通報を頼むなど、別の手段で助けを求めます。普段から、自分に使える連絡手段と、うまく動かなかったときの頼み方を備えておきます。[5][6]
よくある質問
障害者手帳がなくてもNET119へ登録できますか?
手帳の有無を含め、利用条件は管轄消防本部へ確認してください。例えば北九州市は手帳の有無を問わないと案内していますが、その条件を全国共通とは断定できません。音声による通報でどこが難しいかを伝え、利用できる方法を相談します。
緊急ではない体調相談にもNET119を使えますか?
NET119は消防車や救急車が必要なときの緊急通報の仕組みです。受診するかの相談や、登録・操作の問い合わせは、地域が案内する相談先・問い合わせ窓口へ連絡してください。その際も、文字などで利用できる方法があるか事前に確認します。
本人は発話できますが、電話の声を聞き取れない場合はどう備えますか?
音声通話のどの部分が難しいかを、管轄消防本部へ伝えて相談してください。NET119や電話リレーサービスなどの利用条件を確認し、本人が操作できる方法で登録と練習をしておきます。そばに人がいる緊急時は、通報の手助けも頼めます。
参考文献
本記事は一般的な医療情報を目的とし、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状や対応は医師・救急隊・通信指令員の指示に従ってください。執筆:Xmedia編集部。
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