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子どものCOVID-19|症状・治療・MIS-C・登校の目安

Pediatrics / COVID-19 & MIS-C

子どもの新型コロナ
症状・治療とMIS-Cの受診目安

多くは軽症でも、呼吸・水分・基礎疾患を確認し、回復後の持続発熱と多臓器症状を見逃さないための目安を示します。

最終更新 2026.09.04医学レビュー 2026.09.04
COVID-19全身状態で判断
HIGH RISK個別に早めの相談
MIS-C回復後の発熱に注意
結論から

子どもの新型コロナは発熱、せき、のどの痛み、鼻症状、だるさ、頭痛、嘔吐・下痢などで、多くは軽症です。ただし呼吸困難、反応低下、脱水、低月齢、基礎疾患では早めに相談します。感染後2〜6週ほどに発熱が続き、腹痛・嘔吐・発疹・目の充血・胸痛などが重なる場合は、まれなMIS-Cを含め当日中の評価が必要です。[1][2]

まず30秒で緊急度を確認

病名を当てる前に、呼吸・顔色・反応・水分・痛みの強さを確認します。

今すぐ救急受診・119番

呼吸が明らかに苦しい、唇が青紫、呼びかけへの反応が乏しい、けいれん、立てないほどぐったり、強い胸痛、急速に悪化する。

今日中に医療機関へ相談

生後3か月未満の発熱、安静時も息が速い、水分が保てず尿が減る、強いだるさ、基礎疾患がある。感染後2〜6週ほどに発熱が続き、腹痛・嘔吐・発疹・目の充血・胸痛などが重なる。

自宅で観察しやすい

呼吸が楽で顔色と反応が普段に近く、水分と尿が保たれ、痛みを調整でき、症状が全体として改善方向にある。

MIS-C
感染後に複数の臓器へ炎症が起こるまれな病態。自己診断はできません。
低酸素
顔色不良、強い息苦しさなど。機器の数値だけで判断しません。
持続発熱
解熱せず続く発熱。経過と他の症状の組み合わせを伝えます。

受診時に伝えるメモ:発症日、体温の経過、安静時の呼吸、飲水量と最後の尿、痛む場所、周囲の流行、予防接種歴、使用薬と時刻。緊急時は記録より受診を優先します。

01

急性期は呼吸・水分・反応を優先する

症状は他の呼吸器感染症と重なり、症状だけで確定できません。熱の高さより、安静時の呼吸、顔色、飲水量と尿、起こした時の反応を見ます。

乳幼児は鼻づまりや発熱だけでも哺乳が落ちることがあります。基礎疾患、免疫機能、肥満、医療的ケアの有無などは受診時に伝えます。系統的レビューでも小児の重症化と関連する背景因子が整理されています。[3]

小児科医が新型コロナの子どもの呼吸を診察し、肺・心臓・腹部・皮膚を観察する医療イラスト
図1|急性期と感染後の多臓器症状を分けて観察 図は観察と受診判断の要点を示すもので、家庭だけで診断するためのものではありません。
診察室から

日々の小児科診療では、陽性・陰性の表示より先に、普段の食事や遊びをどれだけ保てているかを確認します。家庭用測定器の数値が正常でも、胸がへこむ、話せない、顔色が悪い場合は数値を理由に待たせません。

02

抗原検査とPCRは採取時期・目的を含めて解釈する

抗原定性検査は短時間で結果が出ますが、発症時期や採取方法で陰性になり得ます。PCRなど核酸検査も、現在の症状の原因と結果が一致するかを臨床所見と合わせます。陰性でも呼吸困難や脱水があれば受診し、陽性でも他の病気を除外できるわけではありません。

03

軽症では水分・休息・症状への対応が中心

軽症では少量ずつの水分、休息、年齢・体重に合う解熱鎮痛薬などの支持療法が中心です。抗菌薬は新型コロナウイルスには効きません。抗ウイルス薬などの適応は、年齢、体重、基礎疾患、重症度、発症からの時間、薬物相互作用を含め、最新の診療指針に沿って医師が判断します。[1]

大人の処方薬を分けない

対象年齢・体重、用量、剤形、相互作用が異なります。残薬や家族の薬を自己判断で使わず、処方元へ確認してください。

04

低月齢・基礎疾患では早めに相談する

年齢

特に低月齢の発熱は早めに評価。

慢性疾患

心肺・神経筋・代謝・腎・免疫など。

医療的ケア

在宅酸素、気管切開、経管栄養など。

経過

息苦しさ、脱水、再悪化、長引く発熱。

重症化リスクは一つの病名だけで決まらず、複数の背景と急性期の状態を組み合わせます。高リスクの子は、陽性が分かった時点で主治医へ早めに連絡し、治療選択肢と受診基準を確認します。[3]

05

感染後の持続発熱と複数の症状はMIS-Cを考えて評価する

MIS-C(小児多系統炎症性症候群)は、感染後しばらくして発熱が続き、腹痛・嘔吐・下痢、発疹、目の充血、口唇変化、胸痛、動悸、強い倦怠感、低血圧などが組み合わさるまれな病態です。診断には炎症所見と複数臓器の評価、他疾患の除外が必要で、家庭では診断できません。[2][4]

救急受診を考える

強い腹痛、胸痛、呼吸困難、顔色不良、冷たい手足、反応低下、失神、尿が出ない状態があれば救急受診します。過去の感染日・陽性日と現在の症状開始日を伝えてください。

日々の小児科診療で確認していること感染後の発熱では「コロナがぶり返した」と決めつけず、腹痛、嘔吐、発疹、結膜充血、首のリンパ節、胸部症状を一つずつ確認します。複数が重なり全身状態が悪いときは、翌日まで待たず高次医療機関への連携を考えます。
06

発症後5日かつ症状軽快後1日を経過してから登校する

学校では、原則として「発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで」が出席停止です。発症日を0日として翌日から数えます。登校再開後も発症から10日間はマスク着用など周囲へ配慮し、年齢や体調に無理のない方法を選びます。最新の学校・施設運用も確認してください。[5]

FAQ

よくある質問

子どもが陽性でも軽症なら受診不要ですか?

呼吸が楽で水分と尿、反応が保たれ、高リスクでなければ自宅観察できる場合があります。低月齢、基礎疾患、悪化、判断に迷う場合は医療機関へ相談してください。

家庭用抗原検査が陰性なら新型コロナではありませんか?

否定できません。発症時期や採取方法で陰性になることがあります。症状と流行状況、必要に応じ再検査や別の検査を医師が判断します。

MIS-Cは感染中に起こりますか?

多くは感染から数週後にみられます。持続発熱に腹痛・嘔吐・発疹・目の充血・胸痛などが重なれば、過去の感染歴も伝えて当日中に相談してください。

何日で登校できますか?

原則は発症後5日かつ症状軽快後1日を経過するまでです。日数を満たしても体調が戻らなければ休み、学校の最新運用も確認します。

REF

参考文献