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子どものとびひ|症状・治療・受診目安・登園と感染を広げない対策

Pediatrics / Impetigo

子どものとびひ
症状・治療・うつさないための対策

水疱とかさぶたの範囲・痛み・発熱を確認し、洗浄、治療、被覆、手洗いで広がりを抑えます。

最終更新 2026.09.04医学レビュー 2026.09.04
CLEANやさしく洗う
COVER浸出部を覆う
REVIEW広がる時は再評価
結論から

とびひ(伝染性膿痂疹)は、細菌により水疱、びらん、黄色いかさぶたが生じ、掻いた手やタオルを介して広がります。基本は石けんと流水でやさしく洗い、爪を短くし、病変を覆い、範囲に応じて外用または内服抗菌薬を使うことです。発熱、強い痛み、急速な拡大、目の周囲、乳児、広範囲では早めに受診します。

まず30秒で緊急度を確認

病名を当てる前に、呼吸・顔色・反応・水分・痛みの強さを確認します。

今すぐ救急受診・119番

呼吸が明らかに苦しい、唇が青紫、呼びかけへの反応が乏しい、けいれん、立てないほどぐったり、強い胸痛、急速に悪化する。

今日中に医療機関へ相談

発熱やぐったり、急速に広がる赤み・腫れ・強い痛み、目の周囲、広範囲の水疱、乳児、免疫低下がある、治療を始めても拡大する、尿が赤い・むくみが出る。

自宅で観察しやすい

呼吸が楽で顔色と反応が普段に近く、水分と尿が保たれ、痛みを調整でき、症状が全体として改善方向にある。

びらん
水疱が破れ、皮膚表面が浅くむけた状態。
黄色いかさぶた
蜂蜜色と表現される痂皮。典型的でも他疾患との鑑別が必要。
被覆
浸出液が触れないよう、通気性のあるガーゼ等で覆うこと。

受診時に伝えるメモ:発症日、体温の経過、安静時の呼吸、飲水量と最後の尿、痛む場所、周囲の流行、予防接種歴、使用薬と時刻。緊急時は記録より受診を優先します。

01

水疱性とかさぶた型があり、範囲と全身症状を見る

薄い水疱が破れてじゅくじゅくする型と、黄色いかさぶたをつくる型があります。鼻や口の周囲、手足、虫刺され・湿疹・擦り傷から始まり、掻くことで別の場所へ広がります。

単純ヘルペス、水痘、接触皮膚炎、虫刺され、アトピー性皮膚炎の悪化、蜂窩織炎などと似ることがあります。写真だけで断定せず、広がり方、痛み、発熱、周囲の流行を確認します。

小児科医が子どもの腕にある限局した黄色いかさぶたを診察し、手洗いを示す医療イラスト
図1|とびひは範囲・痛み・全身症状と接触感染を確認 図は観察と受診判断の要点を示すもので、家庭だけで診断するためのものではありません。
診察室から

日々の小児科診療では、病変の見た目に加え、昨日から何個増えたか、痛みとかゆみのどちらが強いか、発熱、家族の同様症状、湿疹の有無を確認します。スマートフォンの前日写真は拡大速度の判断に役立ちますが、診察まで強い薬を重ね塗りしません。

02

発熱・強い痛み・急速な赤みは深い感染を考える

とびひの症状と受診目安
目安見え方行動
限局少数で発熱なく、周囲の赤みが弱い清潔・被覆し受診を相談
拡大数が増える、広範囲、水疱が多い当日〜早めに受診
全身・深部発熱、強い痛み、急速な腫れ、目周囲当日中に医療機関へ

まれに溶血性レンサ球菌感染後の腎炎が起こることがあります。回復期を含め赤褐色の尿、尿量減少、顔や足のむくみがあれば受診します。

03

やさしく洗い、範囲に応じて外用薬と内服薬を選ぶ

  1. 石けんと流水で洗う

    こすらず、浸出液とかさぶたをふやかして清潔に。

  2. 処方薬を指示どおり塗る

    回数・範囲・日数を守り、家族の薬を共有しない。

  3. 広範囲・水疱性・全身症状は内服を検討

    原因菌、地域の耐性、年齢、アレルギーで選択。

  4. 浸出部を覆う

    通気性のあるガーゼ等で、手や衣類への接触を減らす。

系統的レビューでは、限局した非水疱性膿痂疹で外用抗菌薬が有効で、広範囲では内服が選ばれます。治療選択は病変数、部位、流行、耐性を踏まえます。[1][2]

04

改善しない時は耐性菌・別の病気・塗り方を再評価する

治療開始後も新しい病変が増える、赤みや痛みが強くなる場合は、薬剤耐性、塗布範囲、服薬状況、湿疹や疥癬など再感染の原因、別診断を見直します。培養検査は反復例、集団発生、治療不応、耐性菌が疑われる場合などに検討します。

ガイドラインの系統的レビューでは推奨薬や期間に地域差があります。市販の消毒薬や手元の抗菌薬を追加するより、治療反応を確認して処方を調整します。[3]

05

爪・手洗い・タオル・被覆で家庭内の広がりを減らす

手と爪

爪を短くし、患部後は石けんと流水で手洗い。

タオル・衣類

共用を避け、洗濯物を清潔に扱う。

病変

じゅくじゅくした部位を覆い、掻き壊しを防ぐ。

湿疹・虫刺され

かゆみを調整し、皮膚バリアの傷を治療。

日々の小児科診療で確認していること「薬を塗ったのに増える」場合は、塗った後に子どもが触り、その手で別の部位を掻いていないかも確認します。塗布後の手洗い、爪、ガーゼのずれ、湿疹のかゆみ対策まで一緒に整えると再感染経路を減らせます。
06

病変を覆い治療して登園し、プールは治るまで控える

適切な治療を開始し、病変をガーゼや衣類で覆って他児が直接触れない状態で、全身状態がよければ一律に出席停止としない考え方があります。ただし広範囲で覆えない、浸出液が多い、掻いて触る、発熱がある場合は休ませ、園・学校の運用を確認します。[4]

プールは水そのものより接触やタオル共用で広がるため、病変が乾燥し治癒するまで控えます。日本皮膚科学会も、治るまでプールを休むよう案内しています。[5]

FAQ

よくある質問

とびひはお風呂に入ってよいですか?

多くの場合、シャワー等でやさしく洗い清潔にします。こすらず、タオルを共用せず、入浴順や浴槽利用は病変範囲と医師の指示で調整します。

消毒液を毎回つけるべきですか?

刺激で悪化することがあります。基本は石けんと流水でやさしく洗い、処方薬を指示どおり使用します。消毒は医師から指示された場合に行います。

登園できますか?

治療を開始し、病変を覆えて全身状態がよければ一律の出席停止ではありません。ただし園の基準を確認し、覆えない・発熱・広範囲なら休ませます。

プールは入れますか?

接触やタオル共用で広がるため、病変が乾燥し治るまで控えます。プール後のシャワーだけで感染を防げるわけではありません。

REF

参考文献