産婦人科 / 月経不順・無月経

無月経の種類と原因、
受診の目安

初経がまだない場合と、来ていた生理が止まった場合では確認する点が異なります。妊娠の確認、15歳・3か月という相談の目安、ホルモンや体の構造との関係、初診での伝え方を解説します。

更新日 2026-09-30監修日 2026-09-30
POINT 1初経前と月経停止後で整理
POINT 2妊娠の可能性を先に確認
POINT 3年齢・経過・症状を合わせて判断
結論から

無月経は、初経がまだない場合と、これまで来ていた月経が止まった場合に分けて考えます。15歳になっても初経がない、または3か月以上月経がないときは婦人科へ相談してください。妊娠の可能性を確認し、成長の様子や生活の変化、ホルモンや体の構造を調べます。[1][2]

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原発性と続発性の違い

初経がまだ起こっていない状態を原発性無月経、これまで月経があった人で月経がなくなった状態を続発性無月経として評価します。医療用語の定義と、受診を始める目安は区別が必要です。病名の定義に達するまで待つのではなく、年齢や症状を手がかりに相談します。[2]

日本の一般向けの受診目安は、15歳になっても初経がない場合、または3か月以上月経がない場合です。初経の有無だけでなく、乳房の発育など思春期の変化も確認します。13歳で乳房の発育が始まっていない場合などは、15歳を待たず評価が必要です。[1][2]

周囲と比べて不安になっても、外見や月経の有無だけで原因はわかりません。受診は将来の妊娠について結論を出す場ではなく、現在の身体の状態と必要な支援を確かめる機会です。保護者と一緒でも、一人で話したいことは医療者に伝えられます。

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月経が止まったら妊娠を先に確認

月経が来なくなった場合は、避妊の有無にかかわらず妊娠の可能性を確認します。市販の妊娠検査薬は製品の説明書どおりに使用します。早すぎる時期の陰性は確定ではないため、その後も月経が来なければ再検査や診察が必要です。[3]

授乳中や月経が不規則な場合でも、月経がないことだけを根拠に妊娠しないとは考えられません。ホルモン薬を使用している場合も、服薬状況や症状と合わせて判断します。性に関する情報を話しづらければ、診察室で個別に相談したいと伝えてください。[2]

痛みや出血を伴うとき

妊娠の可能性があり、片側の下腹部痛や出血がある場合は当日中に相談します。突然の激痛、失神、冷や汗や強いめまいがあるときは救急対応を考えてください。妊娠検査の結果を待つ必要はありません。[4]

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初経がない場合に調べること

初経には、ホルモンの働きに加え、子宮や腟などの構造が関係します。診察では成長の経過、乳房の発育、身長や体重の変化、家族の経過、腹痛などを確認し、必要に応じて採血や画像検査を行います。[2]

出血はないのに周期的に下腹部が痛む場合には、月経血の通り道などを確認することがあります。初経が遅れている原因はさまざまで、本人の努力や生活の良し悪しで説明できるものではありません。痛みや発育の心配があるときは年齢だけで待たないでください。[2]

内診や検査が心配な場合は、何をするのか、なぜ必要かを先に聞けます。検査方法は身体の状態や本人の希望を踏まえて相談します。診断に時間がかかる場合も、今回わかったことと次に確認することを分けて説明してもらいましょう。

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来ていた月経が止まる主な原因

妊娠以外では、脳から卵巣への指令の変化、PCOS、甲状腺やプロラクチンの異常、卵巣機能の低下などを考えます。子宮の処置や手術の後に月経が変わった場合も、その経過が手がかりになります。薬が関わることもあるため、お薬手帳やサプリメントの情報も持参してください。[2]

急な食事制限や強い運動負荷に伴う無月経は、骨や全身の健康の評価も必要です。一方でPCOSなどに伴って排卵が起こりにくい場合は、長期間の無月経に対し子宮内膜を守る治療を相談することがあります。無月経だからといって全員が同じホルモン状態ではありません。[5][6]

ほてり、腟の乾燥、乳汁のような分泌、強い頭痛、見え方の変化、急な体毛や声の変化などがあれば、月経と無関係と思わず伝えます。ただし、それぞれの症状だけで特定の病気と決まるわけではありません。[2]

診察室から

無月経の相談では、「いつ止まったか」に加えて、その前の周期がどのようだったかを確認します。以前から間隔が長かったのか、急に来なくなったのか、薬や手術の前後で変わったのかで、診察の進め方が変わります。患者さんが話しにくいことも、必要な理由を説明しながら伺うようにしています。

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検査は原因を絞りながら選ぶ

妊娠検査、FSHなどのホルモン、女性ホルモン、甲状腺機能、プロラクチン、超音波検査などを、症状に合わせて組み合わせます。追加の採血やMRIなどが必要な人もいますが、無月経だから全員に同じ詳しい検査を行うわけではありません。[2]

検査結果は採血した時期や薬の影響も含めて解釈します。AMHだけで無月経の原因や将来の妊娠の可否を決めることはできません。検査が多いほどよいとは限らず、どの結果が治療方針に関わるのかを確認すると理解しやすくなります。[2]

結果を聞くときは「原因は確定したのか」「まだ何を確認するのか」「次はいつ来ればよいか」を質問してみましょう。自分で病名を調べ尽くしてから来院する必要はありません。無月経で行う検査と治療の選び方でも流れを説明しています。

患者が持参したノートを医師と一緒に確認する説明用イラスト
記録と生活への影響を一緒に見ながら、診断や治療の方針を相談します。説明用の生成イラストで、実際の患者・医師・診療場面ではありません。
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出血を戻すことと原因への対応を分ける

治療では、原因への対応、骨や子宮内膜を守ること、妊娠を希望する場合の排卵への対応を分けて考えます。薬の後に出血があっても、自然な排卵が再開したことの証明にはなりません。薬の目的と、その後の確認方法を聞いておきましょう。[2]

妊娠希望が今はなくても、長い無月経を放置してよいわけではありません。生活の調整や通院の負担、薬への不安を伝え、続けられる方法を相談します。予定された再診前でも、症状が増えた、薬が合わない、妊娠の可能性が出た場合は連絡してください。

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よくある質問

初経が来ない場合、18歳まで待ってよいですか?

15歳になっても初経がなければ婦人科へ相談してください。思春期の発育の遅れや周期的な腹痛などがあれば、15歳を待たず評価が必要な場合があります。

もともと不規則なら半年待ってよいですか?

もともと不規則でも、3か月以上月経がない場合は相談してください。妊娠の可能性やほかの症状があればさらに早く確認します。自己判断で待つ期間を延ばさないことが大切です。

無月経だと妊娠はできないのでしょうか?

無月経だけで将来の妊娠の可否は決まりません。原因の評価と、妊娠希望に応じた相談が必要です。一方、妊娠を避けたい場合には月経がないことを避妊の根拠にしないでください。

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参考文献