シミ取りレーザー後の
経過とケア
赤み・濃色化・かさぶた・炎症後色素沈着を時系列で整理し、「待ってよい変化」と「早めに連絡したい変化」を区別します。
シミ取りレーザー後は、赤み・腫れ・ヒリつきに続き、照射条件によって濃色化や薄いかさぶたが生じます。その後いったん薄く見えても、PIHで再び褐色に見えることがあります。PIH、取り残し、再発、感染・熱傷では対応が異なるため、強い痛み、水疱、膿、広がる赤み、出血、治癒遅延があれば早めに施術した医療機関へ連絡してください。
シミ取りレーザー後の経過を時系列で確認
赤み、腫れ、ヒリつきがみられることがあります。強い痛みや水疱は早めに連絡します。
照射法によって濃色化や薄い痂皮が生じます。無理に剥がしません。
新しい皮膚が見えた後に、PIHで褐色が強く見えることがあります。
治療前写真と比べ、PIH、取り残し、再発、色素脱失を診察で区別します。

「何日目なら必ず正常」という線引きはできません。日数だけでなく、痛みが軽くなるか強くなるか、赤みが縮小するか拡大するか、浸出液や水疱があるかを確認します。
かさぶた・洗顔・保護の基本
- 剥がさない:痂皮や薄皮を爪・スクラブ・テープで無理に取らない
- こすらない:洗顔とタオルは摩擦を避け、医療機関の指示に沿う
- 塗り過ぎない:処方・指示のない酸、レチノイド、漂白剤を急に追加しない
- 紫外線を避ける:帽子・日陰・衣類と、使用可能になった日焼け止めを組み合わせる
- 記録する:同じ照明・距離で写真を残し、症状と外用剤を記録する
「早く剥がした方がシミも取れる」と思って痂皮を触ってしまう相談があります。実際には、物理的な刺激で炎症が長引くとPIHの評価が難しくなります。保護方法に迷ったら、施術した施設へ写真を送るか受診して確認します。
PIH(炎症後色素沈着)とは?
PIHは、レーザー後の炎症に続いてメラニンが増え、治療部位が褐色に見える状態です。治療直後の痂皮、残存病変、再発、別の色素斑とは区別が必要です。

532nm QスイッチNd:YAGで老人性色素斑を治療した小規模RCTでは、強い術後紅斑と屋外活動がPIHと関連しました。対照側のPIHは55.3%でしたが、単施設・特定条件の数字であり、全機器・全患者の頻度ではありません。[1]
PIHを減らすためにできること
| 場面 | 確認すること | 避けたい行動 |
|---|---|---|
| 施術前 | 日焼け、皮膚炎、過去のPIH、服薬・外用 | 日焼け直後の照射、診断なしの照射 |
| 施術直後 | 指示された冷却・被覆・洗浄 | こする、剥がす、未指示の刺激物を塗る |
| 上皮化後 | 保湿と紫外線対策、再診日 | 強い角質ケアを自己判断で再開 |
| 色が濃くなった時 | 写真、発症時期、痛み・赤み、使用品 | すぐ追加照射、複数の美白剤を重ねる |
日焼け止めを用いたピコ秒レーザー後の分割顔研究はありますが、対象や照射目的が老人性色素斑治療と完全には一致しません。紫外線対策は重要でも、特定製品がPIHを確実に防ぐとは表現しません。[2][4]
待たずに医療機関へ連絡したい変化
時間とともに強まる痛み、大きな水疱、膿や悪臭、赤み・腫れが広がる、繰り返す出血、黒い組織が広がる、発熱、指示された期間を超えて傷が閉じない場合です。緊急性は症状と全身状態で異なります。
一方、軽い赤みや薄い痂皮など説明された範囲の変化でも、不安が強ければ施術施設へ相談して構いません。診察時には、治療日、機器名、部位、症状が始まった時刻、使用した薬や化粧品を伝えると判断しやすくなります。
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レーザー後の経過でよくある質問
かさぶたは何日で取れますか?
照射法、部位、設定、肌質で異なり、数日から1、2週間程度を目安として説明されることがあります。無理に剥がさず、施術施設から受けた指示を優先してください。
レーザー後にシミが濃くなったらPIHですか?
PIHの可能性はありますが、痂皮、残存病変、再発などとの区別が必要です。治療前写真と時間経過を医療機関で確認し、自己判断で追加照射しないでください。
いつから日焼け止めや化粧を使えますか?
表皮の状態、被覆方法、施術内容で異なります。傷が閉じる前に刺激を加える可能性があるため、具体的な再開日は施術施設へ確認してください。
PIHは必ず消えますか?
多くは時間とともに変化しますが、期間と改善度には個人差があり、残ることもあります。悪化要因、診断、治療の必要性を再診で評価します。
参考文献
- Kang DH, et al. PIH risk and delayed prevention after 532nm Q-switched Nd:YAG treatment of solar lentigines: randomized study. J Dermatolog Treat. 2024. PMID: 39265567
- Puaratanaarunkon T, Asawanonda P. Broad spectrum sunscreen after picosecond laser: randomized double-blind split-face study. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2022. PMID: 35250287
- PMDA. Qスイッチルビーレーザー医療機器添付文書.
- 環境省. 紫外線環境保健マニュアル2020.
- Mardani G, et al. Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025. PMID: 40145274
- 日本皮膚科学会. メラノーマ診療ガイドライン2025.
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