【糸リフトのダウンタイム・痛み・副作用(引きつれ・糸の露出)】|糸リフトのダウンタイム・痛み・副作用を医師が解説

糸リフトのダウンタイム・痛み・副作用(引きつれ・糸の露出)
最終更新日: 2026-04-17
📋 この記事のポイント
  • ✓ 糸リフトのダウンタイムは通常数日から2週間程度で、個人差が大きいことが特徴です。
  • ✓ 痛みや副作用(引きつれ、糸の露出など)は、適切な施術と術後ケアでリスクを低減できます。
  • ✓ 専門医による適切な診断と施術後の注意点の遵守が、安全で効果的な結果に繋がります。
※ 本記事は医療に関する情報提供を目的としています。個別の症状については、かかりつけの医療機関にご相談ください。

糸リフトのダウンタイムとは?期間と症状を詳しく解説

糸リフト後の腫れや内出血、むくみが生じる顔の回復過程
糸リフト後のダウンタイム

糸リフトのダウンタイムとは、施術後に生じる腫れ、内出血、痛みなどの症状が落ち着き、日常生活に支障がなくなるまでの期間を指します。この期間は、使用する糸の種類、挿入本数、個人の体質、施術部位などによって大きく異なります。

一般的に、糸リフトのダウンタイムは数日から2週間程度とされていますが、完全に自然な状態に戻るまでには1ヶ月以上かかることもあります。実臨床では、施術直後から軽度の腫れや内出血が見られる患者さんが多く見られます。特に、皮膚が薄い方や内出血しやすい体質の方は、症状が長引く傾向にあるため、事前のカウンセリングでしっかりとリスクを把握しておくことが重要です。

ダウンタイムの一般的な経過

糸リフト後のダウンタイムの経過は、以下の段階で進行することが一般的です。

  • 施術直後〜数日:麻酔の影響が切れ始め、軽度から中程度の痛み、腫れ、内出血が現れることがあります。挿入部位に赤みや熱感を感じることもあります。顔の引きつれ感や違和感もこの時期に最も強く感じられるでしょう。
  • 1週間〜2週間:腫れや内出血のピークは過ぎ、徐々に引いていきます。痛みも軽減し、日常生活への復帰がしやすくなります。しかし、まだ完全に自然な状態ではないため、大きな口を開ける、顔を強くこするなど、表情筋を大きく動かす動作には注意が必要です。
  • 2週間〜1ヶ月:ほとんどの腫れや内出血は解消され、痛みもほぼ感じなくなるでしょう。引きつれ感も軽減し、顔の表情も自然に近づきます。この頃から、リフトアップ効果を実感しやすくなることが多いです。
  • 1ヶ月以降:組織が安定し、最終的な仕上がりに近づきます。糸の周りにコラーゲンが生成され、肌のハリや弾力も改善されることが期待されます。

ダウンタイムを短縮するためのケア

ダウンタイムの症状を軽減し、回復を早めるためには、以下のケアが推奨されます。

  • 冷却:施術直後から数日間、患部を冷やすことで腫れや内出血を抑えることができます。ただし、直接氷を当てず、清潔なタオルで包んで優しく冷やしましょう。
  • 安静:施術後数日間は激しい運動や飲酒を避け、十分な休息を取ることが重要です。特に顔に負担がかかるような動作は控えましょう。
  • 枕を高くする:寝る際には枕を高くして頭を少し上げることで、顔の血流を改善し、腫れの軽減に繋がります。
  • 刺激を避ける:施術部位を強くこすったり、マッサージしたりすることは避けましょう。メイクや洗顔も優しく行う必要があります。
  • 処方薬の服用:痛み止めや抗生物質が処方された場合は、指示通りに服用することが大切です。

日々の診療では、ダウンタイム中の患者さんから「いつまで腫れますか?」「いつからメイクできますか?」といった質問をよく受けます。一般的には1週間程度で大きな腫れは引き、軽めのメイクであれば可能になることが多いですが、個人の回復力には差があるため、無理は禁物です。

糸リフトの痛みはどのくらい?痛みの種類と対策

糸リフトの痛みは、施術中と施術後に分けて考えることができます。適切な麻酔とケアにより、痛みを最小限に抑えることが可能です。

施術中の痛みは、局所麻酔や静脈麻酔を用いることで、ほとんど感じないようにコントロールできます。しかし、麻酔が切れた後や、施術部位の組織が回復する過程で、痛みを感じることがあります。日常診療では、痛みの感じ方には個人差が大きいと感じています。全く痛まないという方もいれば、数日間は鈍い痛みが続くという方もいます。

施術中の痛みとその対策

糸リフトの施術では、皮膚に針を刺し、その中に糸を挿入していきます。この過程で痛みを感じる可能性があるため、通常は以下の麻酔が使用されます。

  • 局所麻酔:糸を挿入する部位に直接麻酔薬を注射します。注射時のチクッとした痛みはありますが、その後は施術中の痛みを感じにくくなります。
  • 笑気麻酔:鼻から吸入するタイプの麻酔で、リラックス効果と鎮痛効果があります。局所麻酔と併用されることが多いです。
  • 静脈麻酔:点滴で麻酔薬を投与し、意識を鎮静させる麻酔です。眠ったような状態で施術を受けられるため、痛みに敏感な方や不安が強い方に適しています。

これらの麻酔を適切に選択・併用することで、施術中の痛みは大幅に軽減されます。特に、麻酔の選択は患者さんの不安軽減にも繋がるため、事前のカウンセリングで十分に話し合うことが重要です。

施術後の痛みとその種類

麻酔が切れた後に感じやすい痛みには、いくつかの種類があります。

  • 鈍痛:施術部位全体に広がるような、重い痛みです。組織が刺激されたことによる炎症反応が主な原因です。
  • チクチクとした痛み:糸が組織に馴染む過程で、時折感じられることがあります。特に表情を動かした際に感じやすい傾向があります。
  • 圧痛:施術部位を触ると痛みを感じる状態です。

これらの痛みは、通常数日から1週間程度で徐々に軽減していきます。痛みが強い場合には、処方された痛み止めを服用することで対処できます。臨床現場では、痛み止めを適切に使用することで、多くの患者さんがダウンタイムを比較的快適に過ごされています。

痛みを軽減するための注意点

  • 処方薬の服用:医師から処方された痛み止めは、指示通りに服用しましょう。我慢せずに早めに服用することで、痛みの悪化を防げます。
  • 安静の保持:施術後数日間は、顔に負担をかけるような激しい運動や、顔を強くこする行為は避けましょう。
  • 表情筋の過度な使用を控える:大きな口を開ける、大声で笑うなど、表情筋を過度に動かすと、糸が刺激されて痛みが増すことがあります。
  • 冷却:腫れと同様に、冷却は痛みの軽減にも有効です。

もし痛みが予想以上に強い、または長期間続く場合は、感染などの合併症の可能性も考慮し、速やかに施術を受けた医師に相談することが重要です。

糸リフトの副作用とは?引きつれ・凹み・糸の露出の原因と対処法

糸リフトによる引きつれや凹み、糸の露出といった副作用の発生部位
糸リフトの副作用と対処法

糸リフトは比較的低侵襲な施術ですが、いくつかの副作用が生じる可能性があります。主な副作用として、引きつれ、凹み、糸の露出などが挙げられます。これらの副作用は、施術の技術、使用する糸の種類、患者さんの皮膚の状態など、複数の要因によって引き起こされることがあります[1]

外来診療では、「顔が引きつれた感じがする」「糸の挿入部が凹んでいる」と訴えて受診される患者さんが増えています。これらの症状は、施術直後から現れることもあれば、数週間経ってから顕在化することもあります。適切な対処法を知っておくことが重要です。

引きつれ(ディンプル)

引きつれとは、糸を挿入した部位の皮膚が不自然に凹んだり、シワが寄ったりする状態を指します。医学用語では「ディンプル(dimple)」とも呼ばれます[2]

ディンプル(Dimple)
糸リフト施術後に、皮膚が不自然に凹んだり、引きつれたりする状態を指す医学用語。糸が皮膚の浅い層に挿入されすぎたり、皮膚組織が過度に引っ張られたりすることで生じる。

原因

  • 糸の挿入深度が浅い:糸が皮膚の非常に浅い層に挿入されると、皮膚表面に凹凸が生じやすくなります[3]
  • 皮膚のたるみ具合と糸の張力の不均衡:たるみが少ない部位に強い張力で糸を挿入したり、糸の配置が適切でなかったりする場合に起こりやすいです。
  • コグ(突起)の引っかかりすぎ:糸についているコグ(突起)が、皮膚組織に過度に引っかかりすぎると、その部分が引き込まれて凹んで見えます。

対処法

  • マッサージ:軽度の引きつれであれば、施術後数日〜1週間程度で自然に馴染むことが多いです。医師の指示のもと、優しくマッサージすることで改善が期待できる場合もあります[4]
  • 糸の調整・除去:改善が見られない場合や、引きつれが強い場合は、挿入した糸を一部調整したり、場合によっては除去したりする処置が必要になることがあります[4]

糸の露出・感染

糸の露出は、挿入された糸の一部が皮膚表面から出てきてしまう状態です。これは比較的稀な合併症ですが、感染のリスクを伴うため注意が必要です。

原因

  • 挿入深度が浅すぎる:引きつれと同様に、糸が皮膚の浅い層に挿入されすぎると、皮膚を突き破って露出する可能性があります[2]
  • 不適切な結び目処理:糸の結び目が皮膚のすぐ近くにあり、それが露出してしまうケースもあります。
  • 外力や摩擦:施術後に顔を強くこすったり、外部からの強い力が加わったりすることで、糸が移動して露出することもあります。

対処法

  • 速やかな抜去:糸が露出した場合は、感染のリスクを避けるためにも、速やかに医師による抜去が必要です。
  • 抗生物質の使用:感染が疑われる場合は、抗生物質が処方されることがあります。

臨床経験上、糸の露出は非常に稀ですが、万が一発生した場合は自己判断せずに、すぐに施術を受けた医療機関に連絡することが最も重要です。

その他の副作用

  • 内出血・腫れ:最も一般的な副作用で、通常は数日から2週間程度で自然に改善します。
  • 痛み・違和感:施術後数日間続くことがありますが、多くは時間とともに軽減します。
  • 神経損傷:非常に稀ですが、糸の挿入時に神経が損傷され、一時的な麻痺やしびれが生じることがあります。通常は時間とともに回復しますが、専門医による慎重な施術が求められます[1]
  • アレルギー反応:使用される糸の素材(ポリジオキサノンなど)に対するアレルギー反応は非常に稀ですが、可能性はゼロではありません。
⚠️ 注意点

糸リフトの副作用は、施術者の技術や経験に大きく左右されます。そのため、施術を受ける医療機関や医師選びは非常に重要です。事前のカウンセリングで、リスクや副作用について十分に説明を受け、納得した上で施術を決定しましょう。

糸リフトのダウンタイム・痛み・副作用を最小限に抑えるには?

糸リフトのダウンタイムや痛み、副作用のリスクを最小限に抑えるためには、施術前の準備から施術後のケアまで、いくつかの重要なポイントがあります。これらを遵守することで、より安全で満足度の高い結果に繋がりやすくなります。

臨床現場では、患者さんが施術後の注意点を守ってくださるかどうかで、ダウンタイムの期間や副作用の発生率が大きく変わると感じています。特に、術後の安静や適切なケアは、予後に直結する重要な要素です。

施術前の準備と医師選び

  • 医師の経験と技術:糸リフトは、医師の技術や経験が結果に大きく影響する施術です。解剖学的知識が豊富で、糸リフトの経験が豊富な医師を選ぶことが重要です。不適切な手技は、引きつれや神経損傷などの合併症のリスクを高める可能性があります[3]
  • 十分なカウンセリング:施術前に、期待できる効果、リスク、ダウンタイム、費用などについて、医師から詳細な説明を受けましょう。疑問点があれば、納得がいくまで質問することが大切です。
  • 健康状態の確認:持病や服用中の薬がある場合は、必ず医師に伝えましょう。特に、血液をサラサラにする薬を服用している場合、内出血のリスクが高まるため、事前に相談が必要です。
  • 禁煙・禁酒:喫煙や過度な飲酒は、血行を悪化させ、傷の治りを遅らせる可能性があります。施術前後は控えることが推奨されます。

施術後の適切なケア

  • 冷却:施術直後から数日間は、患部を優しく冷やすことで、腫れや痛みを軽減できます。
  • 安静:施術後数日間は、激しい運動や顔に負担がかかるような動作(大きな口を開ける、顔を強くこするなど)を避け、安静に過ごしましょう。
  • 処方薬の服用:痛み止めや抗生物質が処方された場合は、医師の指示通りに服用してください。
  • 洗顔・メイク:施術部位を刺激しないよう、優しく行いましょう。医師の指示に従って、メイク開始時期を守ることが大切です。
  • 定期的な経過観察:施術後の経過観察は非常に重要です。医師の指示に従い、定期的に受診して、異常がないか確認してもらいましょう。

ダウンタイムを短縮する生活習慣の比較

ダウンタイムの期間は個人差が大きいですが、生活習慣によってもその期間は変動します。以下に、ダウンタイムに影響を与える生活習慣の比較を示します。

項目ダウンタイムを短縮する習慣ダウンタイムを長引かせる習慣
睡眠十分な睡眠、枕を高くして寝る睡眠不足、うつ伏せで寝る
運動軽い散歩(医師の許可後)激しい運動、顔に負担のかかる運動
食事バランスの取れた食事、ビタミン摂取過度な飲酒、刺激物や塩分の多い食事
喫煙禁煙喫煙
顔への刺激優しく洗顔、マッサージを避ける強くこする、マッサージ、エステ

これらのポイントを守ることで、ダウンタイム中の不快な症状を軽減し、よりスムーズな回復を促すことが期待できます。筆者の臨床経験では、治療開始後1ヶ月ほどで改善を実感される方が多いですが、最終的な仕上がりには個人差があります。

糸リフト施術後のトラブルを避けるためのポイント

糸リフト施術後のトラブルを避けるための医師とのカウンセリング
糸リフト施術前の注意点

糸リフト施術後のトラブルを避けるためには、事前の情報収集と適切な医療機関選びが最も重要です。また、施術後の異常に早期に気づき、適切に対処することも欠かせません。

実際の診療では、「もっと早く相談に来ていれば」と感じるケースも少なくありません。何か異変を感じたら、遠慮せずにすぐに施術を受けた医師に相談することが、トラブルの拡大を防ぐ上で非常に重要なポイントになります。

信頼できる医師と医療機関の選び方

  • 専門医の資格と経験:形成外科や美容外科の専門医資格を持つ医師は、解剖学的知識が豊富で、合併症への対応能力も高い傾向にあります。糸リフトの症例数が豊富な医師を選ぶと良いでしょう。
  • カウンセリングの質:患者さんの悩みや希望を丁寧に聞き、施術内容、リスク、ダウンタイム、費用などを明確に説明してくれる医師を選びましょう。質問に対して誠実に答えてくれるかも重要な判断基準です。
  • アフターケア体制:施術後のフォローアップ体制が整っているかを確認しましょう。万が一トラブルが発生した場合に、迅速かつ適切に対応してくれる医療機関を選ぶことが大切です。
  • 口コミや評判:実際に施術を受けた人の口コミや評判も参考にできますが、あくまで参考情報として、最終的には自身の目で見て判断することが重要です。

異常を感じた際の対処法

施術後に以下のような症状が現れた場合は、速やかに施術を受けた医療機関に連絡し、指示を仰ぎましょう。

  • 強い痛みや腫れが続く:処方された痛み止めが効かないほどの強い痛みや、2週間以上経っても腫れが引かない場合は、感染や炎症の可能性があります。
  • 赤みや熱感、膿:施術部位に強い赤みや熱感があり、触ると痛む、あるいは膿が出ている場合は、感染が強く疑われます。
  • 糸の露出:皮膚から糸の一部が出てきている場合は、感染のリスクがあるため、すぐに受診が必要です[2]
  • 皮膚の壊死や変色:非常に稀ですが、血流障害による皮膚の壊死や変色が見られる場合は、緊急の処置が必要です。
  • 顔の麻痺やしびれ:神経損傷の可能性があるため、速やかに医師の診察を受けましょう。

これらの症状は、放置すると重篤な合併症に繋がる可能性もあります。自己判断せずに、必ず専門医の診察を受けるようにしてください。診察の場では、「これは大丈夫でしょうか?」と不安げに質問される患者さんも多いです。些細なことでも相談できる関係性を築くことが、トラブル回避に繋がります。

まとめ

糸リフトは、たるみ改善に効果が期待できる施術ですが、ダウンタイムや痛み、副作用のリスクを理解しておくことが重要です。ダウンタイムは通常数日から2週間程度で、腫れや内出血、引きつれ感などが生じることがあります。痛みは麻酔でコントロール可能ですが、術後も鈍痛などが続くことがあります。

主な副作用としては、引きつれ(ディンプル)や糸の露出、稀に感染などが挙げられます。これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師による適切な施術、そして施術後の丁寧なケアが不可欠です。万が一、異常を感じた場合は、速やかに施術を受けた医療機関に相談し、適切な処置を受けるようにしましょう。事前の情報収集と信頼できる医師選びが、安全で満足のいく結果に繋がる鍵となります。

よくある質問(FAQ)

糸リフトのダウンタイムはどれくらいですか?
糸リフトのダウンタイムは、個人差がありますが、一般的には数日から2週間程度です。大きな腫れや内出血は1週間程度で落ち着くことが多いですが、完全に自然な状態に戻るまでには1ヶ月以上かかることもあります。
糸リフトは痛いですか?
施術中は局所麻酔や静脈麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じないことが一般的です。麻酔が切れた後は、鈍痛やチクチクとした痛みが数日間続くことがありますが、多くは処方された痛み止めでコントロール可能です。
糸リフトで引きつれや凹みが生じることはありますか?
はい、引きつれ(ディンプル)や凹みが生じる可能性があります。これは糸の挿入深度が浅すぎたり、皮膚のたるみ具合と糸の張力の不均衡などが原因で起こることがあります。多くは時間とともに改善しますが、改善しない場合は医師による調整が必要になることもあります。
糸が皮膚から露出することはありますか?
非常に稀ですが、糸が皮膚から露出する可能性はあります。これは糸の挿入深度が浅すぎる場合や、不適切な結び目処理などが原因で起こります。露出した場合は感染のリスクがあるため、すぐに施術を受けた医療機関に連絡し、抜去などの処置を受ける必要があります。
この記事の監修
👨‍⚕️
丸岩裕磨
美容皮膚科医