子どもの予防接種
種類・スケジュール・接種前後の確認
予定どおり進まないことがあっても、記録を見ながら組み直せます。何を、いつ、何のために受けるかを、医療機関と確認しましょう。
予防接種は、感染症にかかるリスクや重症化を減らすための備えです。必要な種類・回数・間隔は、年齢やこれまでの接種歴によって異なります。母子健康手帳をもとに、最新の国内スケジュールと自治体の案内を確認し、遅れた場合も自己判断で諦めず医療機関に相談してください。
最新のスケジュールで、次の接種を確認
予防接種の制度や使える製剤は変わります。2026年9月の情報確認では、国立健康危機管理研究機構の2026年8月1日版(9月24日注釈更新)と、日本小児科学会の推奨スケジュールを確認しています。対象年齢・回数の細部は、公式表と医療機関で照合してください。 [1] [2]
- 母子健康手帳を用意
過去に受けたワクチン名、日付、回数を確認します。別の医療機関や海外で受けた記録も持参してください。
- 次に受けられるものを相談
今の年齢、過去の接種、持病、治療中の薬を伝えます。同時接種や間隔は、使うワクチンに応じて決めます。
- 期限のある接種を先に確認
種類によって開始・終了の年齢に条件があります。予定が遅れていると気づいたら早めに予約先へ連絡します。
- 次回の予定を残す
受けた記録と次回の予定を手帳にまとめ、家族でも共有します。
参考文献の「日本の予防接種スケジュール」から、年齢別の公式PDFを確認できます。個別の予定は、印刷した表だけでなく接種記録と照らし合わせましょう。

定期接種と任意接種の違い
| 区分 | 意味 | 相談するときのポイント |
|---|---|---|
| 定期接種 | 法令に基づく対象年齢・期間が定められています。 | 対象期間、自治体からの案内、公費負担の条件。 |
| 任意接種 | 定期接種に該当しない接種です。 | 病気のリスク、接種の利益と副反応、費用や自治体の補助。 |
「任意だから重要ではない」という意味ではありません。保育・学校生活、流行、持病なども考え、本人に必要な予防を医師と検討します。制度上の区分と医学的な必要性は分けて考えます。 [2]
予定より遅れた・記録が分からないとき
最初から全て受け直すとは限りません。過去の接種記録を確認し、残りの回数や間隔を個別に計画します。年齢上限などで対応が変わるため、自己判断で回数を追加したり中断したりせず相談してください。 [3]
手帳をなくした場合は、接種した医療機関や自治体に記録の確認を相談します。「たぶん受けた」という記憶だけで次の接種を決めないことが大切です。海外の記録は、元の書類があれば持参しましょう。
接種の前後に確かめたいこと
- 接種前:発熱など今日の体調、以前の接種後の反応、持病・服用薬を伝える。
- 予約時:対象ワクチン、費用、必要書類、接種後に気になる症状が出た際の連絡先を確認する。
- 接種後:医療機関が指定する時間と場所で様子を見る。
- 帰宅後:腫れや発熱だけでなく、呼吸・反応・水分のとれ方を確認する。
息が苦しい、顔色が悪い、ぐったりして反応が乏しいなどは、通常の腫れや微熱と区別し、すぐに119番へ連絡してください。 [4]
発熱や赤みが出る時期・頻度はワクチンで異なります。接種後の不調がすべてワクチンによるとは限らないため、強い症状や長引く症状は接種した医療機関へ相談してください。 [5]
予約時に伝えること・接種を見送ったとき
| 状況 | 予約先へ伝えること |
|---|---|
| 持病がある・治療中 | 病名、服薬中の薬、主治医からの接種に関する指示。 |
| 前の接種で症状が出た | ワクチン名、接種から症状までの時間、受診や治療の内容。 |
| 今日は体調が悪い | 体温だけでなく、せき、食事・水分、元気の様子。 |
| 引っ越し・海外で接種した | 接種日、製剤名、自治体の書類や海外の接種証明。 |
受けられるかどうかは、診察と個別の条件で判断します。「持病があるから全部受けられない」「少し鼻水があるから必ず延期」という一律の判断はせず、予約先へ相談しましょう。見送った場合は、次に相談する時期も決めておくと予定が途切れにくくなります。 [2] [3]
効果と副反応を、分けて理解する
ワクチンは感染や重症化を防ぐために使いますが、接種すれば必ず感染しないわけではありません。推奨された回数を受け、流行時の対策も組み合わせます。
子どもの麻しん・風しん等のワクチンをまとめた系統的レビューは、予防効果と安全性を評価しています。ただし、海外のMMR・MMRVと日本のMRなどは同じ製剤ではないため、研究結果をそのまま各ワクチンの説明に当てはめない注意が必要です。 [6]
「この子が病気にかかった場合の心配は?」「よくある副反応と、連絡が必要な症状は?」「接種を見送る理由はある?」と分けて聞くと、判断に必要な情報を整理できます。
よくある質問
接種が遅れたら、最初からやり直しですか?
最初から全てやり直すとは限りません。年齢、ワクチンの種類、接種記録をもとに、残りの回数と間隔を医師が組み直します。年齢に条件がある接種もあるため、早めに相談してください。
任意接種は受けなくてもよいという意味ですか?
任意という区分は、医学的な重要度の低さを示すものではありません。病気のリスク、接種の利益と副反応、費用を確認して判断します。
接種後に熱が出たら、副反応と考えてよいですか?
副反応のこともありますが、別の病気が重なることもあります。年齢、発熱の時期、呼吸や反応、水分のとれ方を確認し、強い症状があれば医療機関へ相談してください。
参考文献
本文の番号から、根拠となる資料を確認できます。制度や接種時期は最新の国内資料を優先し、海外研究の対象や限界も区別しています。
- 国立健康危機管理研究機構「日本の予防接種スケジュール」2026年8月1日版・9月24日注釈更新国内公的スケジュール
- 日本小児科学会「推奨する予防接種スケジュール」2026年4月1日版国内学会推奨
- 日本小児科学会「接種が遅れたワクチンのキャッチアップ接種」2026年4月国内学会推奨
- 日本小児科学会「こどもの救急」小冊子国内学会・保護者向け資料
- Gidengil C, et al. Safety of vaccines used for routine immunization in the United States: An updated systematic review and meta-analysis. Vaccine. 2021.系統的レビュー・メタ解析
- Di Pietrantonj C, et al. Vaccines for measles, mumps, rubella, and varicella in children. Cochrane Database Syst Rev. 2021.系統的レビュー
資料確認:2026年9月28日。個々の症状への診断・処方を示すものではありません。
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