【お腹痛い病気・腹痛症状一覧】|医師が解説

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お腹痛い病気・腹痛症状一覧|医師が解説
最終更新日: 2026-05-12
📋 この記事のポイント
  • ✓ お腹の痛みや不調は、原因や症状によって適切な対処法が異なります。
  • ✓ 腹痛、吐き気、下痢、便秘、胃もたれ、胸やけなど、各症状には注意すべきサインがあります。
  • ✓ 自己判断せず、症状が続く場合や悪化する場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
※ 本記事は医療に関する情報提供を目的としています。個別の症状については、かかりつけの医療機関にご相談ください。

お腹の不調は、日常的によく経験する症状の一つですが、その原因は多岐にわたります。単なる食べ過ぎやストレスによるものから、緊急性の高い病気が隠れているケースまで様々です。この記事では、お腹の主な症状である腹痛、吐き気・嘔吐、下痢、便秘、胃もたれ・胸やけについて、それぞれの原因や対処法、市販薬の選び方を専門医の視点から解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら、適切な対応を理解し、健康な毎日を送るための一助としてください。

腹痛の完全ガイド(原因・対処法・市販薬)とは?

腹痛の原因、対処法、市販薬を解説する情報源としてのガイドブック
腹痛の症状と対策の全容

腹痛とは、お腹に感じる痛みの総称であり、その原因や痛みの種類、場所によって様々な病気が考えられます。差し込むような痛み、鈍い痛み、キリキリとした痛みなど、表現も多岐にわたります。

腹痛の種類と主な原因は何ですか?

腹痛は、その性質から大きく分けて「内臓痛」「体性痛」「関連痛」の3つに分類されます。

  • 内臓痛: 胃や腸などの内臓が痙攣したり、炎症を起こしたりすることで生じる痛みです。鈍く、漠然とした痛みが特徴で、吐き気や冷や汗を伴うことがあります。胃炎、腸炎、過敏性腸症候群などが挙げられます。
  • 体性痛: 腹膜や腹壁に炎症が及ぶことで生じる痛みです。鋭く、限局した痛みが特徴で、体を動かすと悪化することが多いです。虫垂炎や腹膜炎などがこれに該当します。
  • 関連痛: 内臓の痛みが、その内臓とは異なる体の部位に感じる痛みです。例えば、胆石症で右肩に痛みを感じるケースなどがあります。

具体的な病気としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 胃腸炎: 細菌やウイルス感染、食中毒などによる胃腸の炎症。腹痛、下痢、吐き気、発熱などを伴います。
  • 虫垂炎: 盲腸の先端にある虫垂の炎症。右下腹部の痛みが特徴で、悪化すると緊急手術が必要になることもあります。
  • 過敏性腸症候群(IBS): ストレスなどが原因で、腹痛や便通異常(下痢や便秘)が慢性的に続く病気です。器質的な異常は見られません[2]
  • 機能性ディスペプシア: 胃の痛みやもたれなどの症状があるにもかかわらず、内視鏡検査などで異常が見つからない状態です[1]
  • 尿路結石: 尿の通り道に結石ができる病気。激しい脇腹から下腹部にかけての痛みが特徴です。
  • 女性特有の腹痛: 生理痛(月経困難症)、子宮内膜症、卵巣嚢腫茎捻転など。

腹痛の対処法と市販薬の選び方は?

軽度な腹痛の場合、まずは安静にして体を温める、消化の良い食事を摂る、ストレスを避けるといった対処法が有効です。市販薬としては、痛みの種類に応じて以下のようなものが考えられます。

  • 鎮痛鎮痙薬: 胃腸の過剰な動きを抑え、痛みを和らげます。ブスコパンなど。
  • 胃腸薬: 胃酸を抑える成分や消化を助ける成分、胃粘膜を保護する成分などが配合されています。
  • 整腸剤: 腸内環境を整え、下痢や便秘による腹痛を改善します。乳酸菌やビフィズス菌などが含まれます。

ただし、市販薬はあくまで一時的な症状緩和を目的とするものであり、原因の根本治療にはなりません。実臨床では、「市販薬を飲んでも痛みが治まらない」「痛みがどんどん強くなってきた」と相談される方が少なくありません。特に、激しい痛み、発熱、嘔吐、血便、意識障害などを伴う場合は、速やかに医療機関を受診してください。これらの症状は、緊急性の高い病気のサインである可能性があります。

⚠️ 注意点

自己判断で市販薬を長期使用することは避け、症状が改善しない場合は必ず医師の診察を受けてください。特に高齢者や基礎疾患のある方は、慎重な判断が必要です。

吐き気・嘔吐の完全ガイド(原因・対処法・市販薬)とは?

吐き気(悪心)は胃の不快感や吐きそうな感覚を指し、嘔吐は胃の内容物を口から排出する生理現象です。これらは様々な原因で起こり、消化器系の問題だけでなく、全身の病気のサインであることもあります。

吐き気・嘔吐の主な原因は何ですか?

吐き気や嘔吐を引き起こす原因は多岐にわたります。主な原因を以下に示します。

  • 消化器系の病気: 胃腸炎(ウイルス性、細菌性)、食中毒、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆石症、膵炎、虫垂炎、腸閉塞など。
  • 脳の病気: 脳腫瘍、髄膜炎、片頭痛、めまい(メニエール病など)。
  • 薬の副作用: 抗がん剤、抗生物質、鎮痛薬など、多くの薬剤で吐き気・嘔吐が副作用として報告されています。
  • 妊娠: つわりによる吐き気・嘔吐は妊娠初期によく見られます。
  • その他: ストレス、乗り物酔い、過度の飲酒、糖尿病性ケトアシドーシス、尿毒症、薬物乱用(例: カンナビノイド過剰症候群[4]、麻薬性腸症候群[3])など。

吐き気・嘔吐の対処法と市販薬の選び方は?

吐き気や嘔吐がある場合、まずは脱水症状を防ぐことが重要です。少量ずつ水分(経口補水液や薄いお茶など)を摂り、安静にしましょう。食事は、吐き気が治まってから消化の良いもの(おかゆ、うどんなど)を少量から開始します。

市販薬としては、吐き気止め(制吐薬)が利用できます。主な成分としては、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、メクリジンなどがあり、これらは脳の嘔吐中枢に作用したり、消化管の動きを調整したりすることで吐き気を抑えます。乗り物酔い用薬にもこれらの成分が含まれることが多いです。

日常診療では、「吐き気が止まらず水分も摂れない」と訴える患者さんが増えています。特に、高齢者や乳幼児では脱水が急速に進む危険性があるため、注意が必要です。筆者の臨床経験では、嘔吐が続く場合は点滴による水分補給が有効なケースが多く、早期の受診が重要だと感じています。

⚠️ 注意点

激しい嘔吐が続く場合、血を吐いた場合、頭痛や意識障害を伴う場合、発熱が続く場合は、自己判断せずに直ちに医療機関を受診してください。これらの症状は重篤な病気の兆候である可能性があります。

下痢の完全ガイド(原因・対処法・市販薬)とは?

下痢の原因、適切な対処法、効果的な市販薬について詳しく説明する資料
下痢の症状と治療法

下痢とは、便の水分量が増加し、泥状または水様便が頻繁に排出される状態を指します。通常、便の水分量は70〜80%ですが、これが80%を超えると下痢と定義されます。急性のものと慢性のものがあり、原因も様々です。

下痢の主な原因と種類は何ですか?

下痢は、そのメカニズムによっていくつかの種類に分けられます。

  • 浸透圧性下痢: 腸管内に浸透圧の高い物質(吸収されない糖類など)が残ることで、水分が腸管内に引き込まれて起こります。乳糖不耐症や人工甘味料の過剰摂取などが原因です。
  • 分泌性下痢: 腸管から水分や電解質が過剰に分泌されることで起こります。細菌性食中毒やコレラ、一部の薬の副作用などが原因です。
  • 運動亢進性下痢: 腸の動きが過剰になることで、便が十分に水分を吸収する前に排出されて起こります。過敏性腸症候群(IBS)や甲状腺機能亢進症などが原因です。
  • 炎症性下痢: 腸管の炎症や損傷により、水分吸収が阻害されたり、粘液や血液が混じったりして起こります。潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎などが原因です。

外来診療では、「旅行先で生ものを食べてから下痢が止まらない」「ストレスが溜まるとお腹がゴロゴロして下痢になる」と訴えて受診される患者さんが増えています。特に、感染性の下痢は周囲への感染拡大を防ぐためにも、早期の診断と適切な治療が重要です。

下痢の対処法と市販薬の選び方は?

下痢の対処法としては、まず脱水症状の予防が最優先です。経口補水液やスポーツドリンクなどで、水分と電解質を補給しましょう。食事は、腸に負担をかけない消化の良いもの(おかゆ、うどん、野菜スープなど)を少量ずつ摂るようにし、刺激物や脂っこいものは避けます。体を冷やさないようにすることも大切です。

市販薬としては、下痢止め(止瀉薬)が利用できます。主な成分は以下の通りです。

  • ロペラミド塩酸塩: 腸の運動を抑え、便の水分吸収を促進します。
  • タンニン酸アルブミン: 腸粘膜を保護し、炎症を抑える作用があります。
  • 木クレオソート: 腸の殺菌作用や腸の運動を正常化する作用があります。
  • 乳酸菌・ビフィズス菌製剤: 腸内環境を整え、下痢の改善を促します。
⚠️ 注意点

発熱や激しい腹痛、血便を伴う下痢の場合、感染症の可能性があるため、自己判断で下痢止めを使用すると病原体の排出を妨げ、症状を悪化させる恐れがあります。このような場合は、速やかに医療機関を受診してください。

便秘の完全ガイド(原因・対処法・市販薬)とは?

便秘とは、排便が困難である、排便回数が少ない(週に3回未満)、便が硬い、排便後に残便感があるなど、排便に関する不快な症状の総称です。単なる不快感だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。

便秘の主な原因と種類は何ですか?

便秘は、その原因によって大きく「機能性便秘」と「器質性便秘」に分けられます。

  • 機能性便秘: 大腸や直腸の機能異常によって起こる便秘で、最も一般的です。
    • 弛緩性便秘: 大腸の運動が低下し、便を送り出す力が弱くなることで起こります。高齢者や運動不足の人に多く見られます。
    • 痙攣性便秘: ストレスなどにより大腸が過剰に収縮し、便がスムーズに移動できなくなることで起こります。下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群の症状の一つでもあります。
    • 直腸性便秘: 便が直腸まで到達しても、排便反射が鈍くなったり、排便を我慢したりすることで起こります。
  • 器質性便秘: 大腸がんや腸閉塞、子宮筋腫など、消化管に物理的な異常があるために起こる便秘です。
  • 薬剤性便秘: 一部の薬(抗うつ薬、鎮痛薬、鉄剤など)の副作用として便秘が起こることがあります。

便秘の対処法と市販薬の選び方は?

便秘の基本的な対処法は、生活習慣の改善です。十分な食物繊維を摂る(野菜、果物、海藻など)、水分をこまめに摂る、適度な運動をする、規則正しい排便習慣をつける、ストレスを管理するといったことが重要です。特に、朝食後にトイレに行く習慣をつけることは、排便反射を促す上で効果的です。

市販薬としては、便秘薬(下剤)が利用できます。主な種類と成分は以下の通りです。

  • 膨張性下剤: 食物繊維のように水分を吸収して便を軟らかくし、便の量を増やして排便を促します。(例: カルボキシメチルセルロース)
  • 浸透圧性下剤: 腸管内に水分を引き寄せて便を軟らかくします。(例: 酸化マグネシウム、ラクツロース)
  • 刺激性下剤: 大腸の粘膜を刺激して腸の動きを活発にし、排便を促します。即効性がありますが、連用すると効果が薄れたり、腹痛を引き起こしたりすることがあります。(例: ビサコジル、センノシド)
  • 坐薬・浣腸: 直腸を刺激して排便を促します。即効性がありますが、常用は避けるべきです。

臨床現場では、「便秘薬を飲まないと出ない」という患者さんが多く見られます。特に刺激性下剤の長期連用は、腸の機能を低下させる可能性があるため、注意が必要です。筆者の診察では、まずは生活習慣の改善を促し、それでも改善しない場合に、浸透圧性下剤や整腸剤から試すことが多いです。患者さんには「便秘は体質だからと諦めずに、まずは食事や運動を見直しましょう」とアドバイスしています。

⚠️ 注意点

急な便秘、血便、体重減少、激しい腹痛を伴う便秘は、重篤な病気が隠れている可能性があります。市販薬で改善しない場合や、症状が悪化する場合は、速やかに医療機関を受診してください。

胃もたれ・胸やけの完全ガイド(原因・対処法・市販薬)とは?

胃もたれは、胃が重く感じる、食後に胃に食べ物が残っているような不快感を指し、胸やけは、胸のあたりが焼けるように熱く感じる症状です。これらは食道の逆流や胃の機能低下によって引き起こされることが多く、日常生活に大きな影響を与えることがあります。

胃もたれ・胸やけの主な原因は何ですか?

胃もたれと胸やけは、それぞれ異なるメカニズムで起こることもありますが、共通の原因も多く見られます。

  • 食べ過ぎ・飲み過ぎ: 胃に負担がかかり、消化が追いつかなくなることで胃もたれを引き起こします。アルコールやカフェインの過剰摂取は胃酸分泌を促進し、胸やけの原因にもなります。
  • 脂っこい食事: 脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃もたれの原因となります。
  • 逆流性食道炎: 胃酸が食道に逆流することで、食道粘膜が刺激され胸やけの症状を引き起こします。食道と胃の境目にある下部食道括約筋の機能低下や、腹圧の上昇が原因となります。
  • 機能性ディスペプシア: 胃の痛みやもたれなどの症状があるにもかかわらず、内視鏡検査などで異常が見つからない状態です[1]。胃の動きが悪くなったり、知覚過敏になったりすることが原因と考えられています。
  • ストレス: ストレスは自律神経のバランスを乱し、胃の運動機能や胃酸分泌に影響を与えることがあります。
  • ピロリ菌感染: 慢性的な胃炎や胃潰瘍の原因となり、胃もたれなどの症状を引き起こすことがあります。

胃もたれ・胸やけの対処法と市販薬の選び方は?

胃もたれや胸やけの対処法は、まず食生活と生活習慣の見直しが基本です。具体的には、以下の点に注意しましょう。

  • 食事: 消化の良いものを少量ずつ、ゆっくりと噛んで食べる。脂っこいもの、刺激物、アルコール、カフェインは控える。就寝前の食事は避ける。
  • 姿勢: 食後すぐに横にならない。就寝時に上半身を少し高くする。
  • その他: ストレスを溜めない。禁煙する。肥満を解消する。

市販薬としては、症状に応じて以下のようなものが利用できます。

  • H2ブロッカー: 胃酸の分泌を抑える効果があります。(例: ファモチジン)
  • 制酸剤: 胃酸を中和し、胸やけの症状を一時的に和らげます。(例: 炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウム)
  • 消化酵素剤: 消化を助け、胃もたれを改善します。(例: ジアスターゼ、リパーゼ)
  • 胃粘膜保護剤: 胃の粘膜を保護し、炎症を抑えます。(例: スクラルファート)

日々の診療では、「健康診断で異常なしと言われたのに、胃もたれや胸やけが続いている」と相談される方が少なくありません。このような場合、機能性ディスペプシアや軽度の逆流性食道炎が考えられます。実際の診療では、問診で食事内容や生活習慣を詳しく伺い、症状の原因を特定するよう努めます。例えば、「食後にすぐ横になる習慣はありませんか?」といった質問を通じて、患者さんの生活習慣の中に潜む原因を見つけ出すことがよくあります。

⚠️ 注意点

胸やけが頻繁に起こる、市販薬で改善しない、体重減少や嚥下困難(飲み込みにくさ)を伴う場合は、食道がんなどの重篤な病気が隠れている可能性もあります。放置せずに医療機関を受診し、内視鏡検査などで詳しく調べてもらうことをお勧めします。

お腹の症状と緊急性の見分け方

お腹の症状から緊急性を判断するためのフローチャートやチェックリスト
お腹の緊急性判断基準

お腹の症状は多岐にわたり、その中には緊急性の高い病気が隠れているケースもあります。自己判断が難しい場合でも、以下のポイントを参考に、速やかに医療機関を受診すべきか判断しましょう。

どのような症状があればすぐに病院に行くべきですか?

以下のような症状がある場合は、迷わず医療機関を受診してください。

  • 激しい腹痛: 突然起こる激しい痛み、徐々に悪化する痛み、体を動かせないほどの痛み。
  • 持続する嘔吐・下痢: 水分が摂れず脱水症状が疑われる場合、または数日以上続く場合。
  • 血便・タール便: 便に血液が混じる、または黒いタール状の便が出る場合。
  • 発熱を伴う腹痛: 38℃以上の高熱を伴う場合。
  • 意識障害・ぐったりしている: 特に乳幼児や高齢者で注意が必要です。
  • 腹部の膨満感と排便・排ガスの停止: 腸閉塞の可能性も考えられます。
  • 体重減少: 原因不明の体重減少を伴う場合。

これらの症状は、虫垂炎、腸閉塞、急性膵炎、消化管出血、心筋梗塞(関連痛として)など、緊急性の高い病気のサインである可能性があります。迅速な診断と治療が必要となるため、ためらわずに医療機関を受診しましょう。日々の診療において、患者さんの訴えから緊急性を判断する際は、痛みの性質、部位、随伴症状(発熱、嘔吐、血便など)、既往歴などを総合的に評価することが重要です。

お腹の症状で受診する際のポイントは?

医療機関を受診する際には、以下の情報を整理しておくと、スムーズな診療につながります。

  • いつから、どのような症状か: 症状の始まり、時間経過、痛みの性質(キリキリ、ズキズキ、鈍痛など)。
  • 症状の部位: お腹のどのあたりが痛いか、指で指せるか。
  • 随伴症状: 発熱、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、血便、食欲不振など、他に気になる症状があるか。
  • 食事・生活習慣: 直近の食事内容、飲酒、喫煙、ストレスの有無。
  • 服用中の薬・既往歴: 現在服用している薬、過去にかかった病気、アレルギーの有無。
  • 市販薬の使用状況: どのような市販薬を、いつから、どのくらい使用したか。

これらの情報は、医師が正確な診断を下し、適切な治療方針を決定するために非常に役立ちます。特に、女性の場合は月経周期や妊娠の可能性も重要な情報となります。

機能性消化管疾患
内視鏡検査や画像検査などでは異常が見つからないにもかかわらず、腹痛や吐き気、便通異常などの消化器症状が慢性的に続く病気の総称です。過敏性腸症候群機能性ディスペプシアなどがこれに該当します。脳と腸の連携(脳腸相関)の異常や、消化管の知覚過敏などが関与していると考えられています。
症状考えられる主な原因(例)緊急性の高いサイン
腹痛胃腸炎、過敏性腸症候群、虫垂炎、尿路結石、子宮内膜症など激しい痛み、発熱、嘔吐、血便、意識障害
吐き気・嘔吐胃腸炎、食中毒、乗り物酔い、妊娠、薬の副作用、脳の病気など激しい嘔吐が続く、血を吐く、頭痛、意識障害
下痢胃腸炎、食中毒、過敏性腸症候群、乳糖不耐症、潰瘍性大腸炎など発熱、激しい腹痛、血便、脱水症状
便秘生活習慣、ストレス、薬剤、大腸がん、腸閉塞など急な便秘、血便、体重減少、激しい腹痛、排便・排ガス停止
胃もたれ・胸やけ食べ過ぎ、逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、胃潰瘍、ピロリ菌感染など頻繁な症状、市販薬で改善しない、体重減少、嚥下困難、黒い便

まとめ

お腹の不調は、日常的によく経験する症状ですが、その原因は多岐にわたり、中には緊急性の高い病気が隠れていることもあります。腹痛、吐き気・嘔吐、下痢、便秘、胃もたれ・胸やけといった症状は、それぞれ異なる原因や対処法があります。軽度な症状であれば、市販薬や生活習慣の改善で対応できることもありますが、症状が重い場合や、発熱、血便、激しい痛みなどを伴う場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。ご自身の症状を正しく理解し、適切なタイミングで専門医の診察を受けることで、早期発見・早期治療につながり、健康な生活を維持することができます。不安な症状がある場合は、自己判断せずに医療機関に相談しましょう。

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よくある質問(FAQ)

お腹が痛い時、温めるのと冷やすのはどちらが良いですか?
一般的に、お腹の痛みは温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎ、痛みが軽減されることがあります。特に、生理痛や冷えによる痛みには有効です。しかし、虫垂炎や腹膜炎など、炎症による痛みの場合は、温めることで悪化する可能性もあります。自己判断が難しい場合は、温めても痛みが改善しない、または悪化する場合は医療機関を受診してください。
市販薬で対応できる症状と、病院受診が必要な症状の目安を教えてください。
軽度の腹痛、一時的な下痢や便秘、食後の胃もたれや軽い胸やけなど、症状が比較的軽く、数日で改善する見込みがある場合は市販薬で様子を見ても良いでしょう。しかし、激しい痛み、高熱、血便、持続する嘔吐、意識障害、体重減少、市販薬を飲んでも改善しない、または悪化するなどの場合は、緊急性の高い病気が隠れている可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。
ストレスがお腹の症状に影響することはありますか?
はい、ストレスは自律神経のバランスを乱し、消化管の機能に大きな影響を与えることが知られています。胃酸の分泌過多や胃の運動機能低下、腸の過敏な動きなどを引き起こし、胃もたれ、胸やけ、腹痛、下痢、便秘といった様々な症状の原因となることがあります。過敏性腸症候群機能性ディスペプシアは、ストレスが症状を悪化させる典型的な例です。ストレス管理も、お腹の症状を改善する上で重要な要素となります。
この記事の監修
👨‍⚕️
樋口泰亮
消化器内科医
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